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国税OBが教える「相続税」鉄板ガイド【全文公開】

1/26(土) 11:00配信 有料

文春オンライン

国税OBが教える「相続税」鉄板ガイド【全文公開】

国税OBが教える「相続税」鉄板ガイド【全文公開】

「国税OBが教える相続税」第2弾は、国税の内部情報まで盛り込んだ実践ガイド。税務署が何に目を付けて調査を行うのか。税理士はどこで手を抜き、間違えるのか。そして相続人はなぜ損をするのか――ここまで突っ込んだ相続特集は「文春」でしか読めません。

◆ ◆ ◆

 ある日、東京国税局OBの岡田俊明税理士(元特別国税調査官)に、税務署員が電話をかけてきた。

「××さん(岡田税理士が担当した相続人)に、税務調査に入りたいのですが」

「何かありましたか?」

「生命保険の(申告)漏れが……」

「××生命で出しましたよ」

「それとは別のがあるんです……」

 相続人は70代の女性だった。女性は認知症になりかけ、面倒を見ていた姉妹が、今後の介護費用の捻出を心配し、生命保険の受取人口座の一つを密かに変更していたのだ。岡田税理士は知らされていなかったという。

「相続人が隠してしまえば税理士にはわかりません。税理士が強制的に口座を調べることはできませんから。しかし保険の支払調書は税務署に回ります。この程度のことは、必ずバレる。税務署と折衝して、税務調査はなんとか免れましたが……」(岡田税理士)

 生命保険は相続人一人当たり500万円まで控除が認められるので相続対策でもよく使われる。だが、バレないと思っていても、税務署は抜け目なく見ているものだ。

重点調査項目とは
 大阪国税局で資産課税部門(相続税等)を歴任した秋山清成税理士もこう話す。

「相続税の依頼をされたら、相続人のご家族全員の通帳も見せていただきたいというのが私の本音です。

 そんなことをお願いすると、依頼主に『お前は税務署の手先か?』と思われることは承知しています。しかし税務署は、『名義預金』(実質的には被相続人の財産だが、家族等の名義になっている預金のこと)を重点調査項目にしています。申告者全員の家族の預金は過去3年分さかのぼって確認しているのです」

 大阪国税局資産課税部門出身の内田誠税理士も同意見だ。

「本人名義の預金口座が漏れることはほとんどありません。多いのは、専業主婦の妻など、家族や親族の預金が実態としては故人の財産だと判断されてしまうケースです。

 他に、有価証券の漏れ、不動産評価の問題など色々ありますが、きちんと申告できる税理士が意外と少ないのも理由のひとつです」

 税金の申告は、漏れがあれば必ず税務署がやってくるものだ。相続税特集第2弾の今回は、国税OBだからこそ教えられる「鉄板ガイド」をお伝えしたい。

※「週刊文春」2018年1月4・11日号より転載。なお、記事中の年齢や日付は掲載時のものです。 本文:9,056文字 写真:10枚 ...

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「週刊文春」編集部/週刊文春 2018年1月4・11日号

最終更新:1/26(土) 11:00
記事提供期間:2019/1/26(土)~9/23(月)
文春オンライン