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採用者の「ゴースティング」、マーケティング業界で深刻化

1/27(日) 8:14配信

DIGIDAY[日本版]

人材紹介会社のエクイエントスタジオ(Aquent Studios)は2カ月前、クライアントである広告エージェンシーのデジタルマーケティング戦略担当採用の支援を行っていた。そのクライアントは、5回の面接を実施し、給与額アップの交渉の末に、このポジションに最適と考えたとある候補者と契約。だが、その採用者は出勤初日に欠勤し、電子メール、テキストメッセージ、ソーシャルメディアのいずれを通じても連絡が取れなくなったという。そのため、エクイエントスタジオは今後、同様の事態の発生に備えて、警戒態勢に入った。

この新規採用者は、「ゴースティングした」という見方で一致している。

「ゴースティング」とは、オンラインの出会い系サービスの世界で何の説明もなく姿を消し、連絡を取ることができないデート相手を表現するために通常は使用される言葉である。この「ゴースティング」という言葉がいま、マーケティング業界の雇用主を悩ましている。エージェンシーやブランドの社内エージェンシーのポジションを補充する広告エージェンシーの採用担当者や人材紹介会社は、面接のプロセス中に選考に現れなくなったり、仕事が決まってから勤務初日に欠勤したり、事前の通知なく仕事を辞したり、音信不通になったりする応募者が増加していると口をそろえる。

売り手市場の弊害

「定量化するのは困難だが、そういった人材は増加している」と、ロバートハーフ(Robert Half)のクリエイティブグループでバイスプレジデントを務めるクリスティン・ハーバーグ氏は言う。同社は、持ち株会社のオムニコム(Omnicom)やハバス(Havas)をはじめとするエージェンシーや、JPモルガンチェース(JP Morgan Chase)やバンク・オブ・アメリカ(Bank of America)をはじめとする企業に代わって採用を担当している。「ゴースティングは、マーケティング業界だけの問題ではないが、すでに人材不足に陥っている広告エージェンシーや企業の社内エージェンシーにとっては負担になっている」と、ハーバーグ氏は言う。「これは非常に頭の痛い問題といえる」。

ハーバーグ氏は、このトレンドの原因は、厳しい求人市場にあると見ている。失業率は現在、3.7%で、1969年以来でもっとも低く、求人数は、8カ月連続で求職者数を超えているということが、10月に労働省がに公開したレポートによって判明している。マーケティングのポジションの候補者は、売り手市場だと感じており、自分たちが望むものを必ず選択できる機会があるのは当然だと考えていると、ハーバーグ氏は述べた。

「求職者は数日のあいだに複数のオファーを受けることが多い」と、ハーバーグ氏は言う。「仕事のオファーをひとつ受けたあとに、より魅力的なオファーをあとから受け取るプロフェッショナルもいれば、より良いオファーを待つ人もいる。採用担当マネージャーとの厄介な会話を交わすことを避けるために、候補者は仕事をはっきり断ることを避けたり、雇用主からゴースティングしたりする場合もある」。

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最終更新:1/27(日) 8:14
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