ここから本文です

最強イラン、恐るべき攻撃力とその対策。アジアカップ準決勝、日本代表が警戒すべき3つのゴール

1/28(月) 11:51配信

フットボールチャンネル

 日本代表は28日、AFCアジアカップ2019準決勝でイラン代表と対戦する。ここまで圧倒的な強さで勝ち上がってきたイランだが、日本が警戒すべきポイントはどこなのだろうか。今大会から3つのゴールシーンをピックアップして分析する。(取材・文:河治良幸【UAE】)

【動画】日本、未来の布陣はこれだ! 4年後の日本代表イレブンを予想

●左右サイドから積極的な仕掛け

 森保一監督が率いる日本代表は準々決勝でイランと対戦する。5試合で12得点無失のイランは4-3-3をベースに中盤のシンプルな展開から左右のサイドを起点に迫力ある仕掛けで積極的にゴールを狙ってくる。

 3トップは中央のアズムンを筆頭に右のジャハンバフシュ、左のタレミが迫力あるフィニッシュを披露してきたが、日本戦ではタレミが出場停止となるため、アンサリファルドか記者会見に登壇したショジャエイ、スウェーデン生まれのゴッドスなどがスタメンの候補となる。

 決定的なチャンスの大半がサイド攻撃から生まれているが、アタッキングサードからのバリエーションは豊富だ。またセットプレーからの得点力が非常に高く、ロングボールからでも体の強さを発揮して相手ディフェンスを破ってくる。イランの特徴を象徴する3つのゴールをピックアップして、その怖さと対抗策を考えたい。

(1)グループステージ第2戦・ベトナム戦 1点目

 右サイドバックのガフーリが攻め上がり、パスを受けたゴッドスのショートクロスをアズムンがヘディングシュートで決めた形だ。

 左インサイドハーフのアミリからアンカーのエブラヒミを経由して、そこから右に展開されたボールをガフーリが受けると、そこでタメを作る間に中央からゴッドスが右に流れながら追い越してパスを受け、ラインギリギリからクロスをあげて、最後はエースのアズムンが完璧に合わせた。

 ベトナムは5-4-1という形で日本とは異なるが、注意点は引いて守備を固める時間帯でも、アンカーまで高い位置で起点にさせると、いい形に持ち込まれてしまうということだ。

 ここでは1トップに対してうまくアンカーを経由しながら反対サイドに振り、そこでサイドバックの選手が相手の左サイドバックを引きつける間に、ゴッドスが、横に広がったディフェンスラインの間を割ってスルーパスを受けた。

 ボールの保持者にプレッシャーをかけることに加えて、サイドを起点にされたときに中央から裏抜けを狙ってくる選手に注意したい。

●中盤の守り方に注意。中央で数的不利に?

(2)グループステージ第2戦・ベトナム戦 2点目

 右サイドでウィングのトラビが右サイドバックのガフーリ、インサイドハーフのデジャガとトライアングルでパス交換しながらインサイドに切れ込み、そこから左に出したパスをアズムンがディフェンスを制して右足で受け、左足で流し込んだ。

 サイドのトライアングルでボールを回しながら、相手の中盤のディフェンスをワイドに引きつけておいて、アウトサイドにいた選手が薄くなったインサイドに流れて、その間に左サイドのゴッドスが斜めに走ってディフェンスをニアサイド引きつけ、アズムンがバイタルエリアでラストパスを受けた。

 前述の通りベトナムは5-4-1だが、日本は4-4-2のブロックで守る場合にサイドの展開に対してボランチの1人がワイドの守備に参加する傾向がある。しかし、イランを相手にそれをした場合はインサイドにボールを運ばれると瞬間的に中央が数的不利になるため、ベトナム以上にこうした危険なシーンが起こりやすい。

 そうした流れでのFWの動き出しも要注意なのだが、中盤でフリーの選手を生まないようにトップ下の選手が落ちて対応するのか、逆サイドの選手が絞るのかといったメカニズムを事前に整理しておく必要がありそうだ。

 何れにしても、こうした局面からアズムンやジャハンバフシュがラストパスを受けるときは少々のコンタクトプレーになっても全く苦にせずマイボールにされてしまう危険があるので、そこで後手を踏まないように注意力を研ぎ澄ませて対応したい。

●一瞬の判断ミスが命取りに

(3)決勝トーナメント1回戦・オマーン戦 1点目

 左後方からのディフェンスラインの裏をめがけたロングボールにオマーンのディフェンスが下がりながら処理しようとするが、胸で抑えたところを右サイドから斜めに飛び出してきたジャハンバフシュが側面からチャージしてバランスを崩させ、ロストしたボールを右足のスライディングシュートでゴールに押し込んだ。

 これはシンプルだが常に警戒しておかなければならない形で、中国戦の1点目も似たようなシチュエーションから決まっている。

 イランは基本的に中盤の三角形からサイドに展開するが、そこからセンターバックやサイドバックがディフェンスラインのところでボールを受けると、かなり高い頻度で裏を目掛けたボールを蹴ってくる。

 前線の選手たちはコンタクトプレーに強く、相手ディフェンスが下がりながらの対応を少しでも誤れば、そこにアスルやジャハンバフシュが突っ込んできてボールを掻っ攫おうとする。

 守る側としては非常にナーバスな局面だが、一番良くないのは慌てて処理の精度が下がってしまうことだ。ロングボールを巡ってイランの選手たちに体を入れられないように制しながら、はっきりクリアしていくことが大事だ。そこで下手にボールをコントロールして繋ごうとすると球際を狙ってくる。

 余裕がなければはっきりクリアするか、タッチラインの外に出して行きたい。ボールによってはGKが処理した方がいいケースもあるが、ギリギリのところで任せるとボールをワンバウンドさせてしまうなど危なくなるので、こういうシチュエーションをあらかじめ想定しておいて、一瞬の判断ミスが起きないようにシミュレートして起きたい。

(取材・文:河治良幸【UAE】)

フットボールチャンネル

最終更新:1/28(月) 11:51
フットボールチャンネル

記事提供社からのご案内(外部サイト)

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事