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外国人旅行者に発見されるニッポンの観光地

1/31(木) 15:01配信

nippon.com

内田 宗治

渋谷のスクランブル交差点や新幹線のホームなど、日本人が思いもよらなかった観光スポットが訪日旅行者に人気だ。しかしこうした現象は何も今に始まったわけではないようだ。

訪日旅行者に人気ナンバーワンの伏見稲荷大社

京都にある伏見稲荷大社の参道付近には、土産店や食事の店が並んでいる。ぶらりと入ってみた店の人が語る。「もう5年くらい前やけど、あれよあれよという間に参拝者が日を追って増えてきよったんですわ。それも外国人がやけに多い。いったい何事やと思いました」

日本を代表する観光地である京都。古都の風情が町中に漂い、金閣寺、清水寺といった寺社が外国人にも大人気である。伏見稲荷大社は京都の観光エリアとしては南端近くに位置する。2010年頃まで初詣などを除いた通常の時期では、訪れる人の数は京都の寺社の中でベスト30にも入らなかっただろう。それがどうだろう。旅行情報ウェブサイト・アプリのトリップアドバイザーによる「外国人に人気の日本の観光スポット」調査で、13年に2位、翌年には1位を獲得してしまった。それ以降18年までトップの座を守り続けている。外国人が大勢やってくるのが話題となると、そこへ日本人観光客も大挙して押し寄せるようになった。日本人はメディアで紹介される話題の場所へ行くのが大好きなのである。

大人気の発端は、世界数十カ国で翻訳出版、アニメ放映された漫画『NARUTO―ナルト』(※1)によるとも、海外で拡散したSNSの口コミの相乗効果とも言われる。ここを訪れた外国人が口々に衝撃的だと絶賛するのは、実際には1万基あるという朱色の「千本鳥居」がトンネルのように連なる光景である。鳥居は伏見稲荷大社のご神体である稲荷山の山中にあり、鳥居をくぐりぬけながら1時間ほどかけてウオーキングを楽しむことになる。

その途中、たしかに京都盆地の眺めが素晴らしい。だが大半の日本人には、これまでさほど魅力的な場所とは感じられなかった。しかし、外国人にはここが非常に日本的な魅力にあふれていると感じるようなのだ。欧米諸国からも、中国、韓国、台湾などアジア諸国からも、続々と訪日旅行者がやってくる。

(※1) 主人公のナルトは、体内に9匹のキツネを封印された忍者。キツネは稲荷神社との関係が深い。全国に3万社ある稲荷神社の総本社が伏見稲荷大社であるため、世界中のナルト・ファンが訪れるようになったという説がある。

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最終更新:1/31(木) 15:01
nippon.com

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