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韓国、国民所得3万ドルでも喜べぬ「今後の経済」

1/31(木) 6:15配信

JBpress

 韓国銀行(中央銀行)は、2018年の韓国の1人当たり国民所得が、3万1000ドルに達したことを明らかにした。

 「人口5000万人以上の国で3万ドルを超えたのは世界で7番目」との説明もつけた。

 念願達成ではあるが、体感景気はさらに悪化しており、喜びに沸く雰囲気はない。景気の先行きに警戒感を強める政府は、大型公共事業計画を打ち出し下支えに必死だ。

 「いつになったら3万ドル時代が来るのか」

 ここ数年、韓国のエコノミストの間からこんな話がずっと出ていた。

■ いつになったら3万ドルか? 

 韓国の1人当たり国民所得が2万ドルを超えたのは2006年だった。先進国との比較に高い関心を示すメディアも、「3万ドルの乗せに何年かかるのか」が関心事だった。

 12年かかったことはかなり不満な様子だ。韓国メディアによると、他の国が2万ドルから3万ドルになるまでにかかった期間は、これまで平均9年間。日本やドイツは5年間だった。

 国民所得が1万ドルを超えたのは1994年。1万ドルから2万ドルに達するまでも12年間かかった。このときは途中で「IMF(国際通貨基金)危機」という未曾有の通貨経済危機があったから仕方がないという認識だが、またも12年間かかってしまった。

 2万ドルを超えた後にもリーマンショックがあったが、「高速成長」を自慢としてきた韓国としては、12年間は長い期間だった。

 それでも良いニュースではある。2019年の年明け早々、もう1つ、明るいニュースがあった。

 2018年の輸出額が初めて6000億ドルに達したのだ。貿易額も1兆ドルを超え、政府はこれを成果として強調する。

 実際、2019年1月10日の年頭記者会見で文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)大統領はこう語った。

 「昨年、わが国は史上初めて輸出6000億ドルを達成しました。国民所得3万ドル時代も幕を開きました」

 「世界6番目の輸出国で、世界で7番目に『30-50』クラブに加入しました。(中略)私たちは、植民地と戦争、貧困と独裁を克服して大変な発展を遂げたのです」

 かなり時代がかった発言だが、こういうふうに「成果」を強調した。ちなみに、「30-50クラブ」というのはあまり耳慣れないが、人口5000万人以上で国民所得3万ドルを超えた国という意味だ。

■ 拍手が沸き起こるとはいえない雰囲気

 以前ならこういうニュースに国ぐるみで拍手が起き、達成感にあふれるのだが、いまはそういう雰囲気ではない。

 体感景気が良くない一方で先行きに対するどんどん不安感が強まっているからだ。

 経済構造の面では、成長率が徐々にだが着実に低下している。

 2006年に2万ドルに乗ったときのGDP(国内総生産)成長率は5.2%だったが、2018年は2.7%だった。

 2012年の2.3%に次ぐ低い水準だった。2017年は半導体ブームもあって3.1%成長になったが、また2%台になってしまった。

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最終更新:1/31(木) 6:15
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