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米司法省に起訴されたファーウェイには、罰金より厳しい運命が待ち受ける

2/6(水) 12:30配信

WIRED.jp

米司法省が、中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)と副会長兼最高財務責任者(CFO)の孟晩舟を起訴した。だが、罰金は序の口にすぎない。その先には、輸出規制措置や実質的な営業活動の一時停止といった事態まで待ち受けているかもしれないのだ。

司法取引が行われる可能性も

中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)と副会長兼最高財務責任者(CFO)の孟晩舟(メン・ワンツォウ)を、米司法省が起訴した。有罪が確定した場合、ファーウェイは多額の罰金の支払いを命じられる可能性が高い。

だが、ファーウェイにとって罰金は序の口にすぎない。その先には、さらに恐ろしい事態が待っているかもしれないのだ。

起訴の内容は2件に分かれており、1件目はイランとの取引を巡るものだ。ファーウェイと孟を含む経営幹部、米子会社などが絡んでおり、罪状は金融詐欺、マネーロンダリング(資金洗浄)、イランへの経済制裁に対する司法妨害など多岐にわたる。

孟は昨年12月にカナダで身柄を拘束され、カナダ政府は米政府から身柄の引き渡し要求があったことを認めている。孟がファーウェイ創業者で最高経営責任者(CEO)の任正非(レン・ツェンフェイ)の娘であることを考えれば、今回の事件のダメージは計り知れないだろう。

米国で一時営業停止に追い込まれたZTE

もう1件はまったくの別件で、ファーウェイの関連会社がTモバイルから企業秘密を盗んだ容疑がかけられている。訴状によると、従業員が競合他社から機密情報を得た場合、特別な報酬が支払われていた。また、機密性の高い情報をやり取りする場合は暗号化した電子メールを用いるなどの指示があったとされる。

ファーウェイがTwitterで発表した声明には、「訴状で指摘されたような違法行為に、自社や子会社、および関連組織が関与していたことを、完全に否定します。孟氏については、いかなる不正行為も一切把握していません。米国の裁判所も同様の結論に達するよう願っています」と書かれている。

ファーウェイは現在も米国で企業秘密の窃盗を巡る民事訴訟を複数抱えている。ただ今回、司法省から起訴されたことで、特に孟は窮地に立たされたことになる。元連邦検察官で、いまはディキンソン・ライト法律事務所で働くライアン・K・ハートは、「企業を収監することはできませんが、経営幹部が有罪になれば話は別です」と話す。

参考までに、やはり中国の通信機器大手であるZTE(中興通訊)の場合を考えてみよう。ZTEは2017年にイランへの経済制裁違反を受け入れ、約9億ドル(988億円)の罰金を支払ったほか、幹部社員4人を解雇し、ほかにも多くの従業員に対し減給などの処分を下した。

ところが商務省は昨年、ZTEが米政府との取り決めに違反したとして新たな輸出規制措置をとった。この結果、ZTEは米企業から部品を調達することが不可能になり、一時的に営業活動を停止するところまで追い込まれている。

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最終更新:2/6(水) 12:30
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