ここから本文です

「金で動いた」!? 天龍が語る プロレス新団体SWS移籍の真相 そのとき馬場は…

2/7(木) 5:10配信

NIKKEI STYLE

「昭和のプロレス」を体現した人気レスラーで、65歳まで現役でリングに立ち続けた天龍源一郎氏の「仕事人秘録」。全日本プロレスをやめ、日本初の企業主導プロレス団体として立ち上げた「SWS」に電撃移籍します。
 ※バックナンバーは記事下の【関連記事】からお読みいただけます

1990年、プロレス界に激震が走った。全日本プロレスと新日本プロレスの「冷戦」構造を壊し、両団体から大量に選手を集めた新団体「SWS」の誕生だ。

天龍同盟を解散した後の90年4月、横浜文化体育館でジャンボ鶴田に負けました。憂さ晴らしで酒を飲み、ジャイアント馬場さんに相談したら「全日本本体に戻ればいいじゃないか」と言われます。

でも、まさか「鶴田やっつけろ」と応援してくれた人にジャンボとのタッグは見せられないと思いました。新日本への移籍は思ってもないし、一匹おおかみでいくのかなと。

そんなとき、相撲時代の同期だった人が「メガネスーパーの社長がプロレス団体やりたいって言ってんだよ」と話を持ってきます。しかも「天龍が入ってくれれば一番いいって」と。「今はシリーズも始まるから無理だけど時期が来たら1回会わせてください」と言ったら、本当に会えるらしい。田中八郎社長は「プロレス界を新しいものに変えたい」と熱っぽくSWSのことを語って「ぜひ天龍さんに」という感じです。

SWSは日本初の企業主導のプロレス団体だった。恩人の馬場に報告しようとすぐ動いた。

「馬場さんに話していないからちょっと待ってください」とその場は終わり。すぐ新宿の京王プラザホテルの部屋をとり、馬場さんにご足労願いました。

馬場さんに「全日本をやめさせてください」と単刀直入に言うと「そんなこと言われると困るよ」と。「もうやめたいんですよ」と返すと「メガネスーパーにいくのか」と聞かれました。

それまで全然話してないのに察知しているわけです。びっくりしましたが、隠すこともないので話すと「行かれちゃ困るよ」と反対です。でもいろんなことが話せる仲でしたから「馬場さん、一回やめると言ったことを水に流し、やめるまで裸の付き合いができる人じゃないですよね」と聞いたら「それもそうだな」と言われました。

そのまま別れたはずなんですが、すぐ「天龍がやめる」という話が出回ります。「全日本からリークしちゃってるじゃない」と困惑です。

田中社長とはまだ契約していないし、馬場さんはみんなに天龍が辞めると言ってしまったし、相撲やめるときと同じ中ぶらりんの状況ですよ。

馬場さんと(新日本社長の)坂口征二さんが仲良くて、要らぬもめ事は起こしたくない。「プロレス廃業かな」と思っていました。田中社長との話がつくまでは毎日夜中に目が覚め、女房と2人でどうしようああしようと話していました。

その後馬場さんに会ってようやく全体のOKが出ます。馬場さんは記者に「天龍は俺や全日本ともめてやめるわけじゃなくて、新しい進路を目指してメガネスーパーにいく。悪く書くなよ」と言ってくれました。だが一部には「天龍は金で動いた」と書かれました。
 ※バックナンバーは記事下の【関連記事】からお読みいただけます
[日経産業新聞2018年3月23日付]

NIKKEI STYLE

最終更新:2/7(木) 5:10
NIKKEI STYLE

記事提供社からのご案内(外部サイト)

ライフスタイルに知的な刺激を。
生活情報から仕事、家計管理まで幅広く掲載
トレンド情報や役立つノウハウも提供します
幅広い読者の知的関心にこたえます。

あなたにおすすめの記事