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「世界一孤独なカエル」ロミオ、お相手見つかる

2/8(金) 7:11配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

「最後の個体」ではなかった、ジュリエットと「動物の箱舟」登録

「世界一孤独なカエル」ロミオが、写真版ノアの箱舟「PHOTO ARK(フォト・アーク)」の一員になった。

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 PHOTO ARKは、ナショナル ジオグラフィックと写真家ジョエル・サートレイ氏が立ち上げた撮影プロジェクト。世界の動物園や動物保護施設で飼育されている約1万3000種すべてを絶滅前に記録する取り組みで、すでに9000種以上の撮影を終えている。

 サートレイ氏は1月19日、ボリビアのアルシド・ドルビニ自然史博物館で、オレンジのおなかを持つロミオを撮影した。10年前に野生で捕獲されたロミオは最近まで、セイウェンカズミズガエル(学名Telmatobius yuracare)最後の個体と考えられていた。

 今回登録されたのはロミオだけではない。最近野生で発見された同種のジュリエットも一緒に撮影された。繁殖相手候補となるジュリエットが発見されたことで、絶滅の危機にひんするセイウェンカズミズガエルに一筋の光が差し込んでいる。

 セイウェンカズミズガエルは、ボリビア・アンデスの雲霧林地帯であるユンガスの小川のみに生息し、生態系の消失、汚染、気温変動などが原因で個体数が激減している。

 サートレイ氏はメール取材に応じ、ロミオはとても貴重な存在のため、「冷房完備のトレーラーで撮影しなければなりませんでした。このトレーラーはクリーンルーム化され、水槽がずらりと並べられていました」と説明した。「つまり、彼をただ見るだけでも、殺菌された専用のつなぎと長靴に着替えなければならないということです」

「彼の個性が光る写真を撮影するにはコツがあります」

 例えば、写真を見る人がロミオやジュリエットと目が合っているように感じられるよう、サートレイ氏はカメラを微調整し、さまざまな角度や位置を試した。写真を見れば、ロミオとジュリエットに親近感がわき、セイウェンカズミズガエルの苦境をより深く理解してもらえるはずだと、サートレイ氏は述べている。

「1匹のカエルの運命に思いをはせることができれば、自然界のすべてのものに関心を持つことができるでしょう」

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