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ORESAMAはディスコの夢を追い続ける “ワンダーランド”な一日過ごした新木場STUDIO COAST

2/9(土) 10:02配信

リアルサウンド

 ORESAMAが自身過去最大のワンマンライブ『ワンダーランドへようこそ~in STUDIO COAST~』を2月2日に開催した。開演前には「WONDER DOME」と称した抽選イベントも開催され、会場一体がアミューズメントパークと化したまさに“ワンダーランド”な一日だ。運よく賞品をゲットできた人も、またそうではない人もお祭り雰囲気のこのイベントを心から楽しんでいるのが印象的であった。

 公演はORESAMAらしく華々しいスタートを見せる。”WELCOME TO WONDERLAND”とカラフルなライトで点灯し、銀の衣装に身を包んだぽんがステージ上に出現。1曲目から新曲「ワンダーランドへようこそ」を披露し会場から大歓声が送られた。前回の赤坂BLITZよりも会場が大きく、またサウンドシステムもパワーアップし、規模感・迫力ともに比較にならないほど増強されている。とくに重低音は地ひびきのようで、ORESAMAの鳴らすビートを最大限に引き出していた。ドライブしていくグルーヴにぐんぐん引っ張られ、身体を揺らして楽しんでいるファンが多かった。

 また、2曲目「Hi-Fi-TRAIN」からレーザー光線が多用されると会場は近未来な空間へと一変。恒例となっているMONICOによるDJタイムでは、ハードなエレクトロサウンドの波がステージを覆い尽くし異様なムードへと突入する。ギアを落とさず全力で駆け抜け、前半を終えたタイミングでぽんは以下のようなことをファンへ向かって話し始めた。

「今日はORESAMAにとっての新年初ライブです。年始は新年の抱負を聞いていただくことが多いのですが、その時に小島くんが“今年は初心を忘れない”とか“初心に帰る”ということを言っていて。私も本当にそうだなと思うんです。ORESAMAはこの数年でシングルを何枚もリリースしたり、アルバムも出したり、見たことのない景色をたくさん見せていただけて。会場も変わっていく中で、生意気ながらにも変われたなと思えることもあるし、ここはもっと変わっていかなきゃと思うこともたくさんあって。それと同じくらい“ここは変わりたくない”、あるいは“忘れかけてたな”と思っていたこともあったりして。これからも新しい刺激をORESAMAに入れて成長していきたいという思いがすごく強い一方で、今年は”原点回帰”のような一面もみなさんにお届けできたらいいなと思っています」

 ぽんの一言一句を聞き逃すまいと、ライブ会場には少しだけ緊張感があった。

 ORESAMAが最初にデビューを果たした2014年の音楽シーンというのは、前年のDaft Punk『Random Access Memories』の影響のもと、AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」が大ヒットを記録し、ネット世代の旗手的存在のtofubeatsが「ディスコの神様」を発表したまさに”ディスコリバイバル”の全盛期であった。ナイル・ロジャースに影響を受けたという小島英也のギター奏法や、少し懐かしさを覚えるレトロフューチャーなサウンドスケープなどから、ORESAMAの注目度は時代の空気感ともマッチして、当初からずっと高かったように思う。

 ボーカルとサウンドクリエイターの男女2人組というCAPSULEのようなフォーマットも今っぽく、またアニメチックなビジュアルへのこだわりも相まって、このユニットは近い将来日本の若者の心を鷲掴みにするだろうと期待していた。時代が少しずつ変化するに連れて音楽の流行も移り変わっていく中で、今、彼らのライブを見ていると、2010年代前半の空気を最前線にアップデートしながら、走り続けているという想いに駆られる。天井に吊るされた特大サイズのミラーボールの下で、歌い上げるぽんの歌声はどこか切なくて、ノスタルジーを刺激されて胸を締め付けられた。まさにそこにこそ彼らの良さ/面白さがあるようにも思えるのだ。

 キラキラした照明、カラフルなレーザー光線、みんなで一緒に踊れるライブ作り……彼らの作り出す世界は“夢”で溢れている。我々が彼らのライブに足を運びたくなるのはそこが”夢”のような空間だからだ。

 「ワンダーランド」。直訳して「美しく楽しい空想の世界」。

 ディスコの夢を追い続けるORESAMAの2019年は、“原点回帰”することでさらに美しく、楽しいものになるであろう。

荻原 梓

最終更新:2/9(土) 10:02
リアルサウンド

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