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凍てつく寒さだと、スマートフォンやガジェットはこうして動かなくなる

2/10(日) 12:11配信

WIRED.jp

骨まで凍るような猛烈な北極低気圧が米中西部へと南下したことで、学校や会社が休みになり、多くの飛行機や列車が運休し、ウィスコンシン、イリノイ、ミシガンの各州政府は非常事態を宣言した。

30年後の地球に北極圏はない?

ある日のミネアポリスでは夜通し風が吹き荒れ、気温はマイナス45℃にも達した。このような気温では、屋外に5分以上いただけで凍傷になる危険性がある。

人間は数千年かけて屋内の生活に適応してきた。断熱用の衣服や、温かい空気と温水をポンプで家中に巡らせるシステムなどの技術によって、極度の低温でも生き延びてきたのだ。

しかし気温が氷点下になると、現代のコネクテッドな生活を可能にしている技術そのものが機能を失ってしまう。バッテリー、ディスプレイ、センサー、軽量素材など、現代的なモバイル生活の原動力となっているものは、この寒さでは機能しなくなるのだ。

それでは実際のところ、あなたのガジェットは厳寒のなかではどうなってしまうのか。

リチウムイオン電池は氷点下に弱い

充電が必要な機器が手元にどのくらいあるのか、考えてみてほしい。たくさんあるだろう。

まずは毎日利用する携帯電話やノートパソコン。ほかにもフィットネストラッカーやスマートウォッチ、Bluetooth接続のヘッドフォン、デジタルカメラ、電子書籍リーダー、電子タバコ、ドローン、充電できる自転車用ライトもあるかもしれない。

それらの大半はリチウムイオン電池で動いている。リチウムイオン電池はエネルギー密度が高く、さまざまな電流に対応できるため業界標準となっている。ところがその特性ゆえに、気温が0℃以下になると問題が発生する。

「リチウムイオン電池は氷点下になると、性能に大きな影響を受けます」と語るのは、南極大陸やグリーンランドのような場所で使う寒冷地用ロボットをつくっているノースイースタン大学の電気技術者、ハヌマン・シンである。温度が下がれば下がるほどバッテリー内部の化学反応が遅くなり、結果としてバッテリーのもちが悪くなるのだ。

携帯電話の充電の残りが25パーセントの状態でメッセージを送ろうとして、絵文字を入力した2秒後に動かなくなったのを見たことがあるかもしれない。それを思い出せば、どれだけ急速にバッテリーが消耗するのかわかるだろう。

「その変化は劇的ですらあります」とシンは言う。マイナス37℃以下の気候でスマートフォンを持ち歩けば、5分で完全に壊れるだろうと彼は言う。ちょうどスマートフォンを持つ手が凍傷になるのと同じタイミングだ。

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最終更新:2/10(日) 12:11
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