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「ばかは風邪をひかない」が、単なる都市伝説とはいえない医学的理由

2/10(日) 6:10配信

オトナンサー

「ばかは風邪をひかない」ということわざがあります。本来の意味は「ばか」と呼ばれる人間の鈍感さを、「風邪をひいても、その症状を自覚しないほど」とたとえて言ったものです。それがいつの頃か、読んで字のごとく「ばかは風邪をひかない」の意味で用いられるようになりました。医学的根拠があるようには思えませんが、広がり方を見ると、「ひょっとして」とも思えてきます。内科医の市原由美江さんに聞いてみました。

楽観的な人は免疫力が高い

Q.「ばかは風邪をひかない」の「ばか」は“楽観的”という意味にも取れると思います。ずばり「ばかは風邪をひかない」に、医学的根拠はありますか。

市原さん「楽観的な人はストレスを感じにくいため、免疫力が落ちにくく、風邪などの感染症にかかりにくい可能性は十分に考えられます。『ばか=楽観的』と解釈すれば、『ばかは風邪をひかない』にも医学的根拠がある可能性が考えられます」

Q.楽観的な性格が免疫力と関係するのですか。

市原さん「楽観的でストレスを感じにくい人は、そうでない人に比べて、免疫力が高くなるといわれています。ストレスを感じると、病原菌と戦う細胞である白血球の機能が低下するため、免疫力が下がり感染症にかかりやすくなるのです。

腸内環境が悪化しても免疫力は下がります。腸は食物を消化・吸収すると同時に、免疫をつかさどる器官でもあり、体中の免疫細胞の約60%を占めているからです。ストレスを感じやすい人は、コルチゾールというステロイドホルモンが増加する機会が多いです。これが増加すると、交感神経が刺激されて腸管の消化や排便の機能を妨げ、結果的に善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れて腸内環境の悪化を引き起こします。

また、体内にはがん細胞やウイルスと戦うNK細胞という細胞があり、この強さを『NK活性』と呼んでいます。ストレスがかかると、このNK活性が低くなることが分かっており、ウイルスなどによる感染症だけでなく、がんにもかかりやすくなるといえます」

Q.楽観的なことが、免疫力を高めることにつながることを示す調査はありますか。

市原さん「楽観的な思考の人にワクチンを接種した後、心理的ストレスを与えたにもかかわらず抗体の数値が上がったという報告があります。いつも前向きで明るく笑顔でいることが多いのが楽観的な性格であり、笑うことが多いことで、免疫力を高めるNK活性が上がったとの報告もあります」

Q.楽観的ではない人が、風邪などの病気にかかりにくくするためにどのような対策ができますか。

市原さん「性格を変えることは難しいですが、ストレスをため込まないで発散する方法を習得している人は免疫力が低下しにくいと思います。また、不規則な生活、睡眠不足、偏った食生活などでも腸内環境が悪化するため、なるべく規則正しい生活を心掛け、腸内環境を整えるような乳酸菌やビフィズス菌、食物繊維を積極的に摂取することをお勧めします」

オトナンサー編集部

最終更新:2/14(木) 10:16
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