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ドゥテルテ大統領はフィリピンの救世主である

2/11(月) 12:12配信

Wedge

 海外で仕事をすると必ず、フィリピンの同僚を得る。英語を話し、そこそこ仕事もでき、性格も悪くなく、給与も日本人ほど高くはない。だから日本企業はこぞって彼らを雇う。ベネズエラにいたときもそうだ。ちょうどドゥテルテ大統領の政権が始まったころで、フィリピン人の同僚数人は、全員が彼を支持していた。

マニラで浦島太郎になる

 私が以前フィリピンを訪れたのは30年以上も前のことだ。そのときは、空港は薄暗く目つきの良くない有象無象が跋扈し、迎いの車を手配していない場合は、ゴールデンタクシー以外は乗るなといわれていた。今のベネズエラと同様に、道中金品を巻きあげられたり、誘拐されたりせずに、安全にホテルに着くことができれば、見つけものだった。しかも私はその滞在中にある保養地で、当時武装闘争を行っていたモロ・イスラム解放戦線(Moro Islamic Liberation Front MILF)の資金源と思しき、金鉱を持つ年配の男性と秘密裏にカード博打をやったことから、ある理由で10日ほどマニラ郊外のマロ―ロスに軟禁された。

 いい思い出はない。

 ところが、昨年夏から年初にかけて4度ほどフィリピンを訪れてみると、様変わりも著しい。空港は狭いとはいえ整理され、中で不安に駆られるようなことはない。ホテルまでの道中を心配する必要はない。それどころか、ほぼ東南アジア全域に広まっているGrab(配車アプリ)を携帯にダウンロードすればタクシーも呼べる。

 街中でも、不穏な空気を感じない。以前はバーに警官や軍人が入って来ただけで、賄賂でもとられるのかと、フィリピン人の友人とともに緊張したものだ。今、彼らは以前に比べてずっと信頼できる存在になっている。

 暮らしやすくもなった。停電や断水はほぼ皆無だし、町中にあったサリサリストア(=なんでも売る小さな雑貨店)は、セブンイレブン、ミニストップ、ファミリーマートなどのコンビニエンスストアーに変貌し、日本食レストランもあちらこちらにあり、味もさほど日本と遜色がない。うんざりする車の渋滞を除けば、マニラに限っていえば、東京にいるのとさほど変わりはない。

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最終更新:2/11(月) 12:12
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