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日立40万円冷蔵庫の凄さと課題

2/11(月) 12:12配信

Wedge

 日立の冷蔵庫の得意技は「真空チルド」。低酸素状態にして長期に渡り鮮度を保持するチルド室です。開けるときの「プシュー」という独特の空気音も含め、筆者的には好みです。ところが、この1月発表された、フラッグシップ冷凍冷蔵庫 R-KX57Kに、日立ご自慢の「真空チルド」は搭載されていませんでした。

 しかしR-KX57Kに新しく搭載された「ぴったりセレクト」と「まるごとチルド」は、理想の冷蔵庫の片鱗を見せるモノでした。

「ぴったりセレクト」という技術

 「ぴったりセレクト」というのは、5扉の内の下2段、「野菜室」と「冷凍室」に使われている庫室を自分の好きな様に使用することができる技術です。「野菜」「冷凍」に加え「冷蔵」、3種類からのセレクトなので「冷蔵(上段)、冷蔵(下段)」「冷蔵、野菜」「冷蔵、冷凍」「野菜、冷蔵」「野菜、野菜」「冷凍、冷蔵」「冷凍、野菜」「冷凍、冷凍」とすることが可能です。これは理想の冷蔵庫の条件「自分の思った通りカスタマイズできる」に近づいています。

 しかし、技術的難易度は極めて高いです。それは冷蔵:約6℃と、冷凍:約-22℃と幅が広い温度制御を同時に実現しなければならないからです。しかも「冷凍、冷凍」とした時、259Lにもなる大容量を「冷凍」すべきパワーも必要です。このため温度制御を確実に行うための「断熱性の確保」が必要です。そして、それを庫内容量を犠牲にせず、成し遂げなければなりません。

 259Lという、小型冷蔵庫まるまる一つ分に匹敵する容量を冷やすために、日立は大開口フラップと、大容量ファンを新規開発しました。

 大容量ファンの場合、前後にそれなりのスペースを設け、空気が移動できるようにしなければなりませんが、その場合、庫内容量が犠牲になります。このためファンの横方向から風を流すようにしました。そして「薄型断熱材」できっちり仕切り温度制御します。薄型断熱材は、庫内容量を大きくするため数年かけて開発、導入した技術ですが、ここでも大きな役割を果たします。

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最終更新:2/11(月) 12:12
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