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自律走行車の“無人運転”で先行、知られざるロシア企業の挑戦

2/11(月) 15:12配信

WIRED.jp

運転席に誰も座らない自動運転のテスト走行が、このほど行われた。実施したのはロシアのテック企業ヤンデックス。「ロシアのアマゾン」とも呼ばれる知られざる巨大企業は、自動運転の世界で何を目指そうとしているのか?

厳しいテスト環境も迎え撃つ

シートベルトを締め、きちんと固定されているか念入りに確認する。いま乗っているのは、白黒オレンジ3色のトヨタ「プリウス」ワゴンの後部座席だ。緊張するが、隣と助手席に座っているエンジニアふたりはリラックスしている。心強い。

クルマが動き出し、右折してハードロックホテルの駐車場から外に出た。待ち受けているのは、大都市ラスヴェガスの道路だ。ここからの運転には細心の注意が必要なはずなのに、運転席には誰もいない。一方、クルマはまるで何事もなかったように、時速40マイル(同約60km)でほかの車両の流れに溶け込んでいく。ひとりでにハンドルがくるくると回り、ウインカーが点滅する。自動運転のデモンストレーションならいくつも目の当たりにしてきたが、人間が機器やブレーキに手足を添えていない状況は、今回が初めてだ。

「初めての人は運転席に誰もいない状態に違和感を覚えますよね」。隣に座っていたヤンデックス(Yandex)の自動運転部門を率いるドミトリー・ポリシュックがそう語りかける。「でも、そのうち気にならなくなりますよ」

後部座席の間にあるスクリーンには、自動運転のコンピューターが見ている風景が映り、どのように動こうと判断しているかが映し出されている。そこでスクリーンに目を向けたまま、自動運転の仕組みについて、ポリシュックにたくさんの質問を投げかけた。彼はその最中、笑みを浮かべてこう促した。「右を見てください」

隣の車線のドライヴァーが、わたしたちのほうを二度見、いや三度見している。ここラスヴェガス・ストリップでは、テクノロジー業界の世界最大規模の見本市「CES 2019」の期間、ごつごつとしたセンサーを積んだ数多くの自律走行車が走り回っており、それはよくある風景のひとつにもなっている。しかし、運転席に誰もいないとなれば話は別だ。ドライヴァーの女性と目が合った瞬間、一緒にこのシュールな状況を笑った。

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最終更新:2/11(月) 15:12
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