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「統計不正」参考人招致での情けない追及にこの国の野党の限界を見た

2/11(月) 8:00配信

現代ビジネス

何が問題か理解しているのか?

 毎月勤労統計調査の2018年の実質賃金をめぐり、野党や一部メディアは「参考値」を算出すればマイナスになるとして、公表を求めている。とはいうものの、参考値と公表値の違いとは何かを理解しているのだろうか。参考値を公表することで何か明らかになるのか。

 筆者は、統計不正が今国会の目玉になりそうだったので、本コラムで1月21日(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59499)と2月4日(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59702)に、この問題について書いた。そこでは、今回の背景になる本質的な問題として、統計業務に係る人員・予算の不足があること、そして各省の縦割りが背景にあることを挙げた。

 さらに、「実質賃金が上がっていないことを指して、アベノミクス偽装というのは筋違いである」ということも指摘した(これについては、上記の記事を確認してほしい)。

 今日のコラムでは、最近の国会議論から、統計不正をする官僚も問題だが、野党の追及も素人丸出しで的外れなこと、そしてそれを報道するマスコミも素人ばかりでトンチンカンな解説に終始し、「アベノミクス偽装」に固執する野党は、今後尻切れトンボになるだろうという「予言」をしてみたい。

 今回の問題を改めて整理してみよう。

 今年1月11日の厚労省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/content/10700000/000467631.pdf)によれば、毎月勤労統計において、①全数調査するとしていたところを一部抽出調査で行っていたこと、②統計的処理として復元すべきところを復元しなかったこと、③調査対象事業所数が公表資料よりも概ね1割程度少なかったこと、を明らかにしている。

 ①については、毎月勤労統計は従業員500人以上の事業所については全数調査を行うことがルールだが、2004年からは、東京都内1400事業所のうち3分の1だけを抽出していたという。

 ②では、2004~2017年の調査は「一部抽出調査」であったにもかかわらず、全数調査としていたために、統計数字が過小になっていたという。

 ③では、1996年からは全国3万3000事業所を調査すべきなのに、3万事業者しか調査しなかったという。ただし、誤差率は実際の回収数を元に算出されていたので、誤差率への影響はないとのことだ。

 手続き面からみれば、①~③は、統計法違反ともいえるもので、完全にアウトである。実害という観点でいえば、②の不正のために、2004~2017年の統計データが誤っていたということになり、統計の信頼を著しく損なうとともに、雇用給付金等の算出根拠が異なることで、この間の追加支給はのべ1900万人以上、総計560億円程度に及ぶことになる。

 これらの措置のために、来年度予算案は修正されている。予算案が国会提出前に修正され閣議決定をやり直すことは、筆者の記憶にないほどの異例な事態だ。

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最終更新:2/11(月) 8:00
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