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カーリング界の新女王へ。吉村紗也香が「新生」北海道銀行を変える

2/12(火) 7:05配信

webスポルティーバ

北海道銀行フォルティウス
吉村紗也香インタビュー(前編)

 2018年平昌五輪で日本女子カーリング代表がついに銅メダルを獲得した。その代表チームであり、日本のカーリング界を大いに盛り上げたのは、ロコ・ソラーレだ。その活躍がさらに期待される一方で、国内には”打倒・ロコ・ソラーレ”を虎視眈々と狙うチームも多い。

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 その筆頭が、北海道銀行フォルティウスだ。技術、経験ともにそろった選手が並び、開催中の第36回 全農 日本選手権(2月11日~17日/北海道札幌市)でも、優勝候補のひとつだ。

 今回、そんな北海道銀行フォルティスの新たな”エース”として期待される吉村紗也香(スキップ)に話を聞いた――。

――少し過去の話から振り返っていただきたいのですが、ご自身が本格的にカーリングの道で生きていこうと思ったのは、いつ頃ですか。

「常呂高校時代ですね。高校2年生のときの日本選手権(2009年大会)で2位になって、2010年バンクーバー五輪の(出場権をかけた)トライアルに出場したシーズンです。格上の相手にも互角のゲームができた記憶があって、オリンピックを意識し始めたのもその頃です」

――その後、札幌国際大学に進学。そこで、五輪出場も視野に入れたチームを結成するわけですね。

「ちょうど大学受験のタイミングで、大学でもカーリングを続けたいなと思っていたんです。そうしたら常呂高校時代のメンバーの何人かが興味のある学科があるということで、すでに札幌国際大学への進学を決めていて、同時に大学からも『カーリング部を創設します』というお話をいただいて、私も札幌行きを決めました」

――札幌国際大時代には、日本ジュニア3連覇を果たして、2013年世界ジュニア選手権では銅メダルを獲得しました。ただ一方で、最大目標としていた2014年ソチ五輪出場は叶いませんでした。当時の心境はいかがでしたか。

「大学時代の4年間は、そこを目指してトレーニングを積んでいたので、ショックは大きかったかもしれません。もちろん、(ソチ五輪の出場権をかけた)トライアルを勝った北海道銀行フォルティウスには、がんばってほしいという気持ちはあったんですけど、トライアル直後はニュースなどで映像を見るのはつらかったですね」

――その北海道銀行フォルティウスに加入することになりました。

「大学卒業のタイミングで、ちょうど自分でどこかの企業にお願いして、新しいチームを作ろうか考えている時期に、フォルティウスから『次のオリンピックを目指そう』と声をかけていただいて。単純に日本のトップチームから、そういう話をいただけたことがうれしかったですね」

――そこから、2018年平昌五輪を目指すことになったのですが、五輪出場は叶いませんでした。それでも昨年は、現地に行って会場で観戦してきたそうですね。

「女子の準決勝と、男子の決勝を見ることができました。試合自体は世界選手権と共通の部分もあって、氷上の選手の声が意外にも聞こえるんだという印象を持ちました。

 あとは何よりも、試合を見ているなかで、悔しい気持ちと4年後は自分がっていう気持ちがジワジワと湧いてきました。そういう意味でも、現地に行ってみてよかったなと感じました」

――そして迎えた今季、日本カーリング界の看板選手であり、チームの精神的な支柱でもあった小笠原歩さんがチームを離れました。まずは、彼女のすごさ、彼女から学んだことなどを教えてください。

「経験がとても豊富で、アイスの対応がとても早く、作戦面でもいろんなバリエーションを持っている選手です。技術的な部分、たとえば投げ方に関しても的確なアドバイスをもらいましたし、私の調子が上がらないとき、歩さんが助けてくれたりと、メンタル面でも支えてくれました。本当にたくさん勉強させてもらいました」

――小笠原さんと一緒にプレーしていた際は、吉村選手はカーリング人生で初めてスキップ以外のポジションをこなしていました。

「主にセカンド、サードでプレーしていましたが、ポジションごとに仕事があって、その積み重ねでショットがつながっていく――そのことを体験できたのはよかったですし、いい経験でした。一投ごとの重みは、スキップ以外のポジションをやってみて、あらためて学んだ気がします。

 そして、ハウスに立たない4年間はハック(※ストーンを投げるときに使用する足場)側からの景色を見ることができました。その経験から、相手にさせたいこと、させたくないことが、自然にクリアになっていった気がします。

(スキップだった)ジュニア時代は自分の作戦を実践する、自分が投げたいショットを決める、そのことだけに集中していましたが、今は相手のチームと選手の特徴、どこが強くて、どっちのターンが得意で、どのショットは決めてくる、といった相手についての観察や分析も意識するようになったかもしれません」

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