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ビグアナイド薬(メトホルミン・ブホルミン)服用の注意点は?

2/16(土) 8:31配信

月刊糖尿病ライフ さかえ

患者さんのお薬に対する疑問に答えます お薬Q&A【4】ビグアナイド薬の注意点

Q:ビグアナイド薬(メトホルミン、ブホルミン〈以下、BG薬〉)は服用するに当たり注意することがあると聞きました。具体的な注意点とその理由を教えてください。

A:BG薬は、1950年代から使用されている使用経験の多い薬剤です。特にメトホルミンは、多くの大規模臨床試験で、糖尿病合併症である細小血管症と大血管症を抑えることが示されており、欧米では2型糖尿病の第一選択薬として広く使用されています。日本でも多くの2型糖尿病患者さんに使用されている薬です。


 ご質問のBG薬の服用上の注意点ですが、特に患者さんに知っておいてほしいことが二つあります。一つはシックデイ時の対応、もう一つはヨード造影剤を使用する検査時の対応です。


(1)BG薬服用中にシックデイになったときには
 シックデイとは、糖尿病治療中の患者さんが、発熱・下痢・嘔吐(おうと)を来したり、または食欲不振のため食事ができないときのことをいいます。

 BG薬は、シックデイの際にはいったん服薬を中止し、適度な水分摂取を心掛けることが大切です。

 理由としては、シックデイ時には発熱・下痢・嘔吐で水分を喪失しやすく、さらに飲水量が減るため、脱水状態になりやすいためです。そして、その脱水状態によって腎臓のはたらきが一時的に低下し、BG薬の尿中への排せつが遅延して、体内で過剰な状態となり、副作用が起こりやすくなるからです。もちろん、シックデイ時にはできるだけ早く主治医に連絡をして指示を受けることが前提です。


(2)BG薬服用中にヨード造影剤を使用する検査を受けるときには
 腎臓の機能の程度にもよりますが、ヨード造影剤検査前あるいは造影時に、メトホルミンを中止して、検査48時間後に腎機能を再評価してから服用を再開することを日本糖尿病学会は提言しています。

 この理由は、ヨード造影剤使用時にまれに起きる腎障害により、BG薬の尿中への排せつが遅延し、体内で過剰となり、副作用が起こりやすくなるためです。大切なのは、検査後48時間はBG薬を再開せず、様子を観察し、尿量の減少など異常がないことを確認して再開することです。


 最後に、もう一つご注意いただきたいのは、BG薬であること、またはその配合剤であることが分かりにくい薬があることです。

 ジェネリック医薬品と配合剤を以下に示します(ジェネリック医薬品で現在は販売停止となっているものもありますが、薬剤名は挙げておきます)。

 一度ご自身が服用している薬の中にBG薬が含まれているかどうか確認し、服用している場合には先に述べたことに注意するようにしてください。


●BG薬を含有する薬剤
メトグルコ錠、メトホルミン塩酸塩錠、グリコラン錠、ネルビス錠、メデット錠、メタクト配合錠LD/メタクト配合錠HD、エクメット配合錠LD/エクメット配合錠HD、イニシンク配合錠、ジベトス錠、ジベトンS腸溶錠


医療法人川崎病院 薬剤部 主任
糖尿病療養指導士兵庫県連合会 理事
六車 龍介(むぐるま・りゅうすけ)

※『月刊糖尿病ライフさかえ』2018年4月号より

最終更新:2/16(土) 8:31
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