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4タイプに分類される糖尿病治療薬、薬価の差を理解せよ

2/17(日) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 糖尿病患者は予備軍も含めて、約2000万人いるとされる(2016年厚労省「国民健康・栄養調査」)。治療のプロセスは、暴飲暴食を控えたり、肥満を解消しインスリンがはたらきやすい環境を作る、といった生活習慣の改善に始まり、そのうえで服薬治療を行なうのが定石となる。

 その糖尿病の治療薬は、作用機序の違いによって4タイプに分類される。にしだわたる糖尿病内科院長・西田亙医師が解説する。

「大きく分けて、インスリンを出しやすくする薬(『グリメピリド』『ナテグリニド』など)、インスリンを効きやすくする薬(『メトグルコ』など)、糖の吸収を遅らせる薬(『ボグリボース』など)、糖を排泄する薬(『ルセオグリフロジン』など)、の4種類です」

 だが、糖尿病薬は薬価に開きがある。医薬情報研究所取締役で薬剤師の堀美智子氏が話す。

「『ナテグリニド』は1日分(90mg錠を3回)が120円なのに対し、『メトグルコ』は1日分(500mg錠を3回)で46.2円です」

 30年間服用を続ければ、差額は約76万にもなり、3割負担の場合でも約23万円と無視できない額になる。

 前出・西田医師によれば、糖尿病薬も降圧剤と同じく、別の薬に変更することが可能だが、患者の病態などによっては適さないケースもある。

「薬の変更を申し出て、医師が断わった場合、なぜ希望した薬ではダメなのか、納得のいく説明をしてくれないなら転院を考えてもよいと思います」(西田医師)

 内服薬でも血糖値がコントロールできなくなった患者は、インスリンの自己注射が必要となり、治療費の負担はさらに重くなる。

「インスリンには、1日3回食事の直前に皮下に注射する『超速効型』や、1度注射すると効果が丸1日ほど持続する『持効型』などの種類があります。インスリンは薬価が1本2000~3000円ほどと高価なうえ、状態が悪ければ月に10本以上使う場合もあります。日頃から血糖管理に努め、そうした事態を未然に防ぐことが大切になってきます」(同前)

 実際に糖尿病が進行し、持効型インスリンを投与する60歳男性が語る。

「内服薬を飲み続けていたのになかなか血糖値が改善せず、かかりつけ医に相談したら注射を薦められました。

 注射代が月々2万円ほどかかるだけでなく、投与量を細かく調整するために1~2週間に1回通院しなければいけなくて、そのたびに診療費や検査料もかかる。この月々2万~3万円の出費が、夫婦で20万円程度の年金暮らしには大きく響く」

※週刊ポスト2019年2月15・22日号

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