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「高血圧パラドックス」って何 軽く見ると痛い目に

2/19(火) 10:12配信

NIKKEI STYLE

高血圧は日本人の3人に1人が該当するとされる最も多い生活習慣病。放っておくと動脈硬化が進み、心疾患や脳卒中を起こすリスクが高くなることが広く知られている。ところが「血圧が高い」と指摘されても、積極的に医療機関を受診しようとしない人は多い――。2018年11月、大阪大学大学院医学系研究科老年・総合内科学教授の楽木(らくぎ)宏実さんが行った講演「高血圧パラドックスの解消に向けて」(主催・日本心臓財団)から、「高血圧パラドックス」とは何かや、高血圧の怖さについて解説する。

■高血圧だと知りながら放置している人が多い

収縮期血圧(上の数字)が140mmHg以上、または拡張期血圧(下の数字)が90mmHg以上[注1]。これが高血圧の定義とされている。念のため補足しておくと、高血圧とは単に「血圧が高い」というだけではなく、糖尿病や脂質異常症と同じ生活習慣病の一つ。つまり、治療を必要とするれっきとした病気だ。ちなみに理想の血圧レベルは「120 / 80(上が120mmHg、下が80mmHg)」未満で、これより高いと高血圧のレベルまで至っていなくても心疾患や脳卒中の発症リスクは高まる。

2017年の国民健康・栄養調査によると、上の血圧が140mmHg以上の人(高血圧患者)は成人男性の37.0%、成人女性の27.8%を占めており、日本高血圧学会によると推定患者数は実に約4300万人。子どもも含めて、日本人の3分の1が当てはまるという。一方、2014年の患者調査によると、医療機関で治療を受けている高血圧患者は約1010万8000人しかいない。つまり約3000万人もの人が「高血圧なのに治療を受けていない」ことになる。

「高血圧は診断が簡単なうえ、いい薬もあるのに多くの人が治療を受けていない。これが“高血圧パラドックス”です。がんも問題ですが、このままでは心不全で亡くなる人も急増することでしょう」と楽木さんは話す。

なぜ、こんなことが起きているのか? それは高血圧という病気が多くの人に軽く見られているからに他ならない。LDLコレステロールなどと同じで、血圧が高くても本人は痛くもかゆくもない。しかし高血圧を放っておくと動脈硬化が進み、心疾患や脳卒中で命を落とすリスクが高くなることが確認されている。決して軽く考えるべきではないのだ。

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最終更新:2/19(火) 12:15
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