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『はじこい』安達祐実、深田恭子の親友兼“恋愛マスター”としての説得力 35年のキャリアが生む輝き

2/19(火) 15:01配信

リアルサウンド

 『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)に出演している安達祐実。東大受験に失敗して以来、人生に迷いっぱなしの主人公・春見順子(深田恭子)の親友、キャバクラオーナーの松岡美和を演じているのだが、少女のようなあどけない表情に世知に長けた落ち着き、妖艶さを漂わせ、大いに存在感を発揮している。

【写真】筋肉美を見せる横浜流星

 安達祐実は、2歳からCMなどで活躍しているので、37歳にして芸歴は35年。12歳で主演したドラマ『家なき子』(日本テレビ系)の大ヒットにより、ドラマのセリフ「同情するなら金をくれ」が新語・流行語大賞になるなど、天才子役の名をほしいままにした。

 ただ、子役として成功し、そのまま大人の俳優、女優になるというのは簡単なことではない。とくに、ある役柄の印象が強すぎるとイメージが固定されてしまう。女優として子どもの頃に大成功を収めてしまった結果、14歳くらいから「このまま終わるのかな」と女優人生を悲観していたことをテレビのトーク番組で打ち明けていたが、そこまで思い詰めてしまうほど、演技に対する情熱が彼女にはあったのだろう。

 子役としては、子どもらしい、同年代の子どもたちよりも幼い顔が求められたとしても、年齢を重ねると年相応の役を演じことが難しくなるのは確かだ。現在も37歳には全く見えないが、彼女の場合は結婚、出産、離婚、再婚など、さまざま人生経験を積んで、さらに現在の夫である写真家の桑島智輝氏が撮る写真を通じて、自分を表現する術を完全に身につけたのだろう。幼い顔立ちをも武器として、可憐な少女性と妖艶さを併せ持つ、個性と魅力を今回の役柄にも生かしている。

 本作では、順子に長年片思いしている雅志(永山絢斗)の相談に乗り、しっかりアドバイスしながらも、匡平(横浜流星)の順子への本気の恋心を知ると、今度は匡平の背中を押すなど、小悪魔的要素も十分に発揮。恋愛スキルがなくて、ふわふわした順子とは対照的に、頼れる恋愛マスターといった姉御肌的雰囲気が好評で、コケティッシュな可愛らしさが女性から支持されている。

 彼女にとって転機となった作品を挙げるとすれば、吉原で働く遊女・朝霧を演じた映画『花宵道中』(2014年公開)だろう。本作は、宮本あや子の同名小説が原作で「女による女のためのR-18文学賞」第5回で大賞と読者賞をダブル受賞。濡れ場にも果敢に挑み、朝霧の艶やかさと切なさを見事に演じきった。

 2018年放送のドラマ『海月姫』(フジテレビ系)では、ドールマニアの不思議なノムさん役が妙にハマっていて、その演技力が絶賛されていた。ギャップのある役、クセの強い役、エキセントリックな役も違和感なくサラリと演じたうえで確実に爪痕を残している。

 また、安達と同じように、90年代に主演として活躍した内田有紀、東風万智子(旧芸名:真中瞳)が、『まんぷく』(NHK総合)で主人公を支える立場で新たな魅力を発揮しているのも記憶に新しい。彼女たちに共通しているのは、女優としての型にはまることなく、過去のイメージを振り切るような挑戦をし続けていること。自身の人生経験、演じたさまざま役柄を経て、円熟味を増した彼女たちの輝きを、今後も観続けていきたい。(池沢奈々見)

池沢奈々見

最終更新:2/19(火) 15:01
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