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校則ゼロ公立中、生徒と先生の信頼関係作る「指名制度」

3/1(金) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 私立中進学率の高い東京都世田谷区で、「越境してでも行きたい」と人気となっている公立中学校がある。世田谷区立桜丘中学校だ。校則は全廃され、理科の授業での3Dプリンター導入や、スマホ・タブレット使用可能など革新的な授業にも取り組んでいる同校では、いじめが激減。校内暴力も消え、有名校進学数も平均学力も区のトップレベルだという。

 2月に入ってからだけでも、山形県内の高校の空手部に群馬県内の高校の剣道部と相次いで体罰が問題になった。校内暴力の風が吹き荒れる1980年代から40年近く経とうとする現在でも、力で生徒を押さえ込もうとする教師は存在する。

 一方でモンスターペアレントに教師が畏縮したり、東京・町田市内の高校で生徒が挑発し、教師が暴力を振るう動画が拡散されて大きな議論を巻き起こすなど、先生と生徒の関係は複雑化している。

「お互いを信用できないような関係は、不幸でしかない」

 そう言い切る桜丘中学校の西郷孝彦校長(64才)にとって、先生と生徒はあくまで“対等”だ。

「上から目線で指導する教師がいますが、教師と生徒も本来、“人間として対等”の立場であるはずです。

 偉い人間が劣った人間を管理するのではなく、ともに教え、教えられるという関係にあると思っています」(西郷校長・以下同)

 桜丘中学校では年に2回、生徒が好きな先生を指名して語り合える「ゆうゆうタイム」という取り組みがある。話す内容は、進学や家庭の相談だけでなく、思春期ならではの恋バナが飛び出すこともある。秘密は厳守されるため、身構えることなく、先生に本音の相談をすることができる。

「ゆうゆうタイム」は先生の成長のきっかけにもなる。人気のある先生に生徒が列をなす一方で、生徒からまったく声がかからない先生も。

「するとその先生は、なぜ自分のところに生徒が話しに来ないのかを、考えるようになるわけです。自分の何がいけなかったのか、これから生徒に対してどう接していけばいいのかを、自問するようになります」

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