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なぜ優秀な人材は「突然」辞めてしまうのか

3/1(金) 5:10配信

東洋経済オンライン

 企業には年度替わりやボーナス支給時期など、「人の移動シーズン」が必ずある。いわゆる退職者が増える時期である。あなたの会社・部署でも3月末で会社を辞める人がいるのではないだろうか。

 退職自体は、企業・個人双方にとってネガティブなことばかりではない。個人の志向と会社の方針にズレが生じたのであれば、我慢を続けるよりも別の道を歩んだほうがお互いにとっていいことも多い。組織としても人の入れ替わりがないと思考の停滞を招くため、一定の新陳代謝は必要だろう。

 その一方で「会社からの評価も高い優秀な部下が突然辞意を伝えてきた」と、マネジメントが慌てふためいてはいないだろうか。退職の意思を示されてからでは引き止めるのはほぼ不可能であり、大抵の場合少し退職時期を延長できる程度だ。

 また、辞める側も会社やマネジメントとの日頃からの接し方のポイントを押さえることで、お互いにしこりの残らない退職をすることが可能になる。

■「よい退職」か「悪い退職」か、見極める

 まずは「よい退職」と「悪い退職」について考察を進めてみよう。部下の退職は、組織や自身のマネジメントスタイルを見直す格好の機会かもしれない。

 「よい退職」とは、前向きに雇用関係を解消する状態だ。

 社員が働くうちに見つけた新しいキャリアの方向性やさらなる高みを目指すために、心から「よい経験をさせてもらいました。お世話になりました」と感謝と希望に満ちた退職だ。

 惜しい人材なのは間違いないが、個人の夢や希望を理解していれば、気持ちよく次のステージへ送り出すこともできるだろう。

 「悪い退職」とは何かと言えば、「この会社にはもう我慢できない」と一方的に退職の意思を突き付けられたような状態だ。前述とは真逆の、とにかく今の会社に悪い印象しかなく、自分が活き活きと働いている未来を描けなくなったがゆえの退職だ。

 優秀な社員にこのような気持ちで突然辞められるのは大きなリスクがある。なぜなら、パフォーマンスの高い人材が抜けることは組織の業績に痛手になるだけでなく、そのしわ寄せを残った社員が被ることになるからだ。

 そして突然の優秀人材の流出は、悪夢の始まりにすぎないことが多い。優秀な人は市場価値も高く、転職先を見つけるのも比較的容易だからだ。エースが抜けたことで、次々と優秀な人材が芋づる式に流出するケースも珍しくない。こうなると組織として崩壊するだけではなく、マネジメント層そのものへの抜本的なテコ入れが必要となってくる。

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