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ひな人形はおさがりNG 業界団体の漫画に「売りたいだけ?」と賛否、団体と専門家に聞く

3/3(日) 6:10配信

オトナンサー

「ひな人形のおさがりはNG」「一人一飾りずつ持つべきもの」と主張する漫画を、日本人形の製造・卸売業者など約300社が加盟する一般社団法人日本人形協会(東京都台東区)が発表し、話題になっています。ネット上では「なるほど」「知らなかった」という反応もありますが、「人形を売りたいだけでは?」「うさんくさい」「先祖代々受け継いだひな人形はどうなの」との批判や疑問が多いようです。伝統玩具に詳しい専門家と同協会に取材しました。

【漫画】「ひな人形を引き継ぐのはNG?」

「受け継ぎや共有、昔からある」

 日本人形協会の漫画は1月21日に発表され、「ひな人形は、人に降りかかる『厄』を代わって受けるお守り」として「親子間や姉妹間などを含め、誰かに譲るのはよくありません」と説明。人形が必要なくなったら、誰かに譲るのではなく、神社やお寺で供養してもらうよう呼び掛けています。協会のホームページから、無料で見ることができます。

 また、協会はホームページでひな祭りについて、「平安時代のお人形(ひいな)遊びと、簡素な人形(ひとがた)に自分の厄や災いをうつして川や海に流した流しびなの行事が結びついたものが原形」と紹介しています。厄や災いをうつした「ひとがた」が、現代のひな人形に当たる、ということのようですが…。

 日本の伝統玩具など約9万点を収蔵し、毎年春に「雛(ひな)人形展」を開いている日本玩具博物館(兵庫県姫路市)の井上重義館長に聞きました。

Q.ひな人形の起源は。

井上さん「平安時代の貴族の姫君たちは、人形を『ひな(ひゐな) 』と呼び、小さな館や道具をそろえて人形遊びを楽しんでいました。それが江戸時代になると、女性の健康と幸福を願う、桃の節句の特別な遊びへと発展します。現在のようなひな人形を飾るのは、江戸時代後期からです。最初は裕福な家庭を中心に広がりました」

Q.ひな人形を母親から娘に受け継いだり、姉妹で共有したりするのがNGというのは本当ですか。

井上さん「そんなことはありません。古い人形を修理して、きれいにして譲るということは昔から行われていました。高級なひな人形を再活用するのです。この博物館にも、修理したひな人形があります。姉妹で共有したり、お母さんから受け継いだり、大体『一家に一そろえ』という家庭が多いのではないでしょうか」

Q.厄をうつして流す「流しびな」が現代の人形になったということは、考えられませんか。

井上さん「見解が違います。厄などを流すのは(紙や草木で作った)消耗品ですよね。今のひな人形は違います。『これはおばあさんからお母さんがもらったもの』と娘さんに人形を受け継ぐ人もいます」

 半世紀以上にわたって、玩具の収集、研究を続けてきた井上館長は「おさがりNG」説を否定しました。日本人形協会の見解は――。

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最終更新:3/5(火) 2:33
オトナンサー

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