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浦和撃破の札幌は「マンチェスター・シティに匹敵」 かつてのホームで“ミシャ節”炸裂

3/3(日) 19:05配信

Football ZONE web

パスワークで崩し切って2-0勝利 点差以上の内容に浦和サポは大ブーイング

 かつて指揮したチームを相手のホームで翻弄する。監督にとって最大級の喜びを味わったのが、北海道コンサドーレ札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督だろう。“ミシャ”の愛称で知られる指揮官は2日、浦和レッズのホーム開幕戦となった一戦で2-0と勝利すると、“ドヤ顔”を隠し切れない記者会見で「グループの連動性という意味では、マンチェスター・シティに匹敵した」と自軍を絶賛した。

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 札幌はいきなり浦和の出鼻をくじいた。ミシャ式の代名詞である1トップ・2シャドーではなく、トップ下にタイ代表MFチャナティップを配し、FWアンデルソン・ロペスとFW鈴木武蔵の2トップで前線を構成。そこに左サイドからMF菅大輝もインサイドプレーで関わり、前半2分で浦和の最終ラインを崩し切って鈴木の先制点を導いた。

 その後も札幌は後方からのパスワークで浦和のプレスを機能不全に追い込み、前半27分には浦和DFマウリシオに誘発させた縦パスを奪ったロペスがすぐさま鈴木へスルーパス。これを持ち込んだ鈴木が1対1を冷静に決めて点差を2点に広げた。

 その後も前半39分に浦和の最終ラインを完全に崩し、あとは鈴木が無人のゴールに決めるだけというシーンも作った。これは鈴木が外したが、2-0の点差以上の内容で埼玉スタジアムはハーフタイムの時点で大ブーイング。この時点で帰路につくサポーターがいても、浦和から見れば文句は言えなかっただろう。後半はやや運動量が落ちた25分過ぎから浦和に攻め込まれたが、それでも最終ラインのパスワークとボールを奪われた後の切り替えの速さは健在で、2-0で試合を締めくくった。

「今日の札幌は拍手に値した」 満足感を示しつつ、浦和の方針転換にもチクリ

 ペトロヴィッチ監督は「あまり自分のチームを褒めたくはないが」としながら、この試合での札幌の戦いぶりに満足感を隠せなかった。

「ボールと人が次々に関わるスムーズな流れがあり、選手たちは次の展開を予想して連動していた。ここがイングランドやドイツなら、ホームのサポーターからも拍手で送り出されてもおかしくなかっただろう。選手の力に差はあるが、グループの連動性という意味ではマンチェスター・シティに匹敵した。どちらを応援ではなくニュートラルにサッカーを見た、サッカーが好きな人であれば、今日のようなゲームは面白かっただろうし、今日の札幌は拍手に値したはずだ」

 ペトロヴィッチ監督にとって浦和は、2012年から5年半にわたって長期政権を築いたチームだ。その時代について「私は常に良いサッカーをしたうえで勝利を追い求める。良い試合をするが、タイトルを取れないと言われ続けた」として、自身がチームを離れてから1年半の間にキュラソー代表MFマルティノス、オーストラリア代表FWアンドリュー・ナバウト、ブラジル人FWファブリシオ、ブラジル人MFエヴェルトンを補強している浦和の方針転換に、一言を発さなければ収まりがつかなかった。

「浦和には私の教え子だった武藤(雄樹)もいる。浦和は外国人選手を獲得したが、今日は彼の不在が響いたのではないか。彼が仙台から来た時、そこまで期待された選手ではなかったが、重要な存在になった。私の時代には多くの投資がなかったが、その時に作ったお金でクラブハウスを増設し、ユースチームが練習する人工芝も張り替えた。武藤やトシ(高木俊幸)、関根(貴大)が活躍して、私が去った後にACLも取った」

 ペトロヴィッチ監督は、試合総括の後に行われる質疑応答の1問目だけで自身の思いの丈をすべて語った。そして、かつての“ホーム”だけに「私の長い話には慣れている方ばかり。すいませんとは言わなくて大丈夫でしょう」と満面の笑みでスタジアムを後にした。自身のスタイルを前面に出した戦い方で、最終的に解任となった相手を大きく上回った1日に、“ミシャ節”はとどまることを知らなかった。

轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada

最終更新:3/3(日) 20:09
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