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「アフリカの人も中国のやり方に気付いている」

3/5(火) 5:00配信

日経ビジネス

 アフリカ諸国では、道路や橋などのインフラ建設を中国企業が担うケースが目立つ。中国の対アフリカ直接投資残高は2016年末で400億ドルに上っている。「日経ビジネス」3月4日号特集「日本を超える革新力 逆説のアフリカ」ではケニア・モンバサの事例などを取り上げた。

 アフリカで存在感を高める中国に日本企業はどう対処するべきか。ゼネコンやコンサルティング企業、金融機関などで構成するアフリカ・インフラ協議会の宮本洋一会長(清水建設会長)に話を聞いた。

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アフリカには中国企業が建設した道路や橋などのインフラがあらゆる場所にある。

宮本洋一氏(以下、宮本):アフリカ54カ国は基本的に、国の生計を資源で立てている。一方、人口は若者が多く、子供がどんどん増え、将来的には世界の人口の25%を占めると言われている。それだけ若い国なので発展性があるが、資源に頼っているからカネがない。そこで中国が登場する。中国の支援は金利は高いけど条件は緩やか。一方、日本のODA(政府開発援助)は、金利は安いが、条件が厳しい。

 中国に頼って今まで開発してきた結果、中国人がいっぱい住み着いた。中国企業は中国から労働者を連れてきて、プロジェクトが終わっても彼らは残る。中国企業が建設しても雇用につながらないということは、中国という先進国からの技術移転も拒否しているということ。アフリカの人たちも、「なんだ、お金を貸してもらって返済は自分たちでやらないといけないのに、結局中国人だけがうまくやって雇用にもつながってないじゃないか」ということに気付き始めている。

中国への債務の担保に、造ったインフラの使用権を押さえられるのではという疑念も出ている。

宮本:実際にスリランカで、中国の資金で建設したハンバントタ港の使用権を、99年間、中国企業に譲渡したという話が出ている。お金を返せないなら99年ただで貸してくださいと。それは一つの戦略だと思う。でも、中国としては戦略かもしれないが、スリランカにしてみれば、その時はお金が必要で、港を中国に整備してもらったけど結局取られたということ。

 空港の整備も中国資本でやっていて、また同じことが起こるのではないかという懸念も出始めた。こういう話が世界中に広がっていて、みなさん危機感を持っている。

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最終更新:3/5(火) 5:00
日経ビジネス

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