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「運び屋」は90歳の老人だった…C.イーストウッド監督・主演最新作『運び屋』

3/9(土) 11:20配信

エスクァイア

映画『運び屋』

 クリント・イーストウッドが、10年ぶりにスクリーンに帰ってきました! 本作『運び屋』では監督のみならず主演も務めており、まさにイーストウッドファンにとって嬉しい作品(最後に監督と主演を両方行ったのが、2008年公開の『グラン・トリノ』)と言えることでしょう。 
 
 老人アール(クリント・イーストウッド)の年齢は90歳で、孤独な生活をおくっています。これまで自分の時間を自分のために費やしていたため、妻や娘たちとはどこか距離が離れており、良く思われていない間柄。

 しかしながら、孫とは良好な関係を保っている、良くも悪くも普通のおじいちゃんなのです。そんな彼がなぜ麻薬組織の「運び屋」になってしまったのか? その答えについては、作品の冒頭で明らかになります。

 麻薬組織カルテルとは知らずに、あらゆる人たちと普通に会話を楽しむアール。怖いもの知らずの彼は、カルテルの命令通りにあらゆる目的地まで「モノ」を運びます。孤独の生活に慣れていたせいか、一人ドライブもへっちゃらなアールは鼻歌を歌いながら、「運び屋」として日々を過ごします。 
 
 一方で麻薬取締局の捜査官コリン(ブラッドリー・クーパー)は、最近あらゆるところで麻薬取引が成立していることを耳にし、優れた「運び屋」の存在に気づくのでした。相棒トレビノ(マイケル・ペーニャ)と共にさまざまな捜査を行うのですが、まさか90歳の一般人がその正体だとは気づきません。しかしながらある時を境に、コリンの足跡はアールのすぐ近くにまで迫るのでした…。

 クリント・イーストウッドが自ら監督と主演を務めていただけあり、わりと自由に撮影されたのではと思うシーンが多々見受けられます。作品中に昔懐かしの台詞も飛び出すので、嬉しいサプライズがあります。そんな彼が選んだ豪華俳優陣には、正義と悪にぴったりな配役として、ブラッドリー・クーパーやアンディ・ガルシアら名優たちがキャスティングされています。 
 
 本作を鑑賞中に、改めて自分の将来について考えることがあるかもしれません。自由奔放に孤独に生きるのが良いのか、それとも家族と他愛のない生活を送るほうが良いのか? それぞれの生き方に正解があると思われるので、今後の人生について見つめ直す良いキッカケになるかもしれません。

 犯罪映画でありながらも、クリント・イーストウッドの優しい語りとギャグが良い中和剤となり、懐の深い作品に仕上がっています。カントリーソングを口ずさみながら自由奔放にドライブをする彼の姿を、ぜひスクリーンでご鑑賞ください。

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最終更新:3/9(土) 11:20
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