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30歳「貯金ほぼゼロ」非会社員の彼が夢見る境地

3/10(日) 16:00配信

東洋経済オンライン

一般的に30歳は節目の年といわれている。今の30歳は1988年、1989年生まれ。景気のいい時代を知らない現在の30歳は、お金に関してどんな価値観を抱いているのか。大成功をした著名な人ばかり注目されがちだが、等身大の人にこそ共感が集まる時代でもある。30歳とお金の向き合い方について洗い出す連載、第9回目。

■小学生の頃は明るい優等生タイプ

 今回話を伺ったのは、フリーライター・編集者の恭平さん(仮名)。九州出身で父親は公務員、母親は専業主婦。年の離れた兄と姉がいて恭平さんは末っ子だ。公務員の家庭は割と裕福なのかと思いきや、バブルがはじけた影響で公務員のボーナスは削られ、かつ、兄と姉は大学に通っていたので、食べるのに困るほどではないが、それほど経済的な余裕を感じたことはなかったと語る。

 「小学生の頃は明るくて学級委員長も任される、いわゆる優等生でした。勉強も好きで成績も良かったです。しつけが厳しい家庭だったので、当時流行っていたゲームは買ってもらえず、友達の家にゲームをやらせてもらいに行ったり、貯めたお年玉で周りよりもちょっと遅れてゲームを買ったりしていました。漫画も好きだったのですが、これは『月に1冊程度なら』という感覚で買ってもらえました」

 中学では剣道部に入部。そしてようやくお小遣いを月1000円もらい始めた。限られた額なのでつい貧乏性になり、貯めたお年玉と合わせてiPod miniを購入した。音楽が好きだったが、月1000円のお小遣いではCDを買えない。だから、レンタルしたものをデータ化し、iPod miniで楽しんだ。

 高校は公立の進学校へ。高校に入るとお小遣いの額は月3000円に上がった。高校でも剣道部を続けたが、練習がハードなのと、先輩と後輩の縦社会に嫌気が差してしまった。そしてある日、勉強と部活の両立ができるのか、きちんとストレートで大学に入れるのか不安に陥り、剣道部を退部した。

 「でも、うちの高校って9割の生徒が部活に入っていて、帰宅して1人で勉強に励むのが苦になっていき、結局また剣道部に戻りました。剣道部に居場所を求めていたんです。帰宅部時代はあまりのつらさから『人間って何?』といったタイトルの暗い本を読んでしまうまで病んでしまいました。今思うと、ギターでも買ってバンドを組めばよかったなと。ただ、ギターを買える環境でもなく……友達にギターを借りて文化祭でコピバンを1回こっきりやっただけでした」

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