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はしか感染、さらに拡大の恐れ 疑いあれば電話で相談

3/11(月) 7:47配信

NIKKEI STYLE

気になる感染症について、がん・感染症センター都立駒込病院感染症科部長の今村顕史さんに聞く本連載。今回は「麻疹(はしか)の感染拡大」について解説いただく。国立感染症研究所の発表によれば、2月24日までの日本全国の感染報告数は258人。2014年の流行時には年間462人の感染者数を記録したが、過去10年間を含めても最多ペースで急増している。春休みやゴールデンウイークなど人の移動が増える時期を控えた今、流行地域以外でも注意が必要だ。

【ココがポイント!】●今回の麻疹流行はすでに感染経路が追えなくなってきており、今現在は発生していない地域でも今後感染者が出る可能性はある●麻疹は「空気感染」のため、感染力が非常に強い●10~12日間の「潜伏期」があり、発症から5日間程度の「カタル期」には風邪と似た症状しか出ないため、初期での診断が難しい●麻疹に感染すると脳炎や肺炎などの合併症を起こすリスクがあるほか、免疫力が低下した状態が続き、他の感染症にかかりやすくなることがある●最も有効な予防策はワクチン接種●流行時に風邪のような症状に加えて高熱や発疹が出たときは、保健所や医療機関にまず電話で相談。本人がマスクを着用するなど麻疹を疑って行動する

■流行拡大で感染経路が追えない状況に

――2019年に入ってから大阪府や三重県を中心とした近畿圏で麻疹が流行し、現在は東京都や千葉県、神奈川県など関東圏にも拡大してきています。

近畿圏での流行は、三重県津市での宗教団体による研修会、大阪市内の商業施設でのイベントなどから広まり、近畿圏に拡大しました。

2018年3~5月の沖縄での麻疹流行時にも「はしか流行 感染を防ぐには予防接種が必須」の記事でお話ししましたが、日本の麻疹は2015年3月27日から、日本特有のウイルスによる麻疹が3年以上発生していない「排除状態」となり、現在では「輸入感染症」と考えられています。ただ、海外から持ち込まれることをきっかけに、国内での感染が広まることは度々あります。

麻疹を診断した医療機関には保健所への届出義務があり、麻疹の報告を受けた保健所は、その患者の発症までの行動などを確認する接触者調査を行います。そのため、発生した当初は感染経路が明らかになりますが、二次感染、三次感染、それ以上となっていくと、追跡が困難になっていきます。

現在はすでにその状況にあり、今の時点で麻疹が発生していない地域でも、これから発生、拡大していく可能性があります。

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最終更新:3/11(月) 12:15
NIKKEI STYLE

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