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米国で売られる魚、2割に偽名、「シーバス」は5割超

3/12(火) 7:11配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

水産物の偽装が横行、安全性にも問題あり、新たな報告書

 レストランでスズキを注文すれば、スズキが食べられると誰もが思うだろう。しかし、何か別のものが出てくる可能性が意外と高いことが、新たな報告書で示唆された。

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 3月7日、水産物の不正表示を近年調査している海洋保護の非営利団体「オセアナ(Oceana)」は、米国における水産物の偽装に関する新たな報告書を公開した。

 調査した449匹の魚のうち不正表示されていたものは、なんと20パーセントにものぼった。いくつか例を挙げれば、シーバスを注文すると、輸入魚であるバラマンディやティラピア、メロが出てくることや、アラスカ産のオヒョウの代わりにカラスガレイ、フロリダ産のスナッパー(フエダイの仲間)の代わりにヒメダイが提供されることがよくあるという。

 オセアナは、2016年にも水産物の偽装が世界的にまん延しているという報告書を公開し、話題になった。その後、米海洋大気局(NOAA)は水産物輸入監視制度(SIMP)を立ち上げ、不正に販売されたり、違法に調達されたりする危険性が高いと考えられる13種の追跡を行っている。

 今回の調査では、SIMPで監視している13種は除外された。

「偽装の危険が高いとされる種以外でも、その可能性があることを強調したかったのです」と報告書の著者の1人、オセアナの上級研究員キンバリー・ワーナー氏は話す。

 この問題がどれほど広範囲に及んでいるかの概要をつかむため、24の異なる州とワシントンD.C.で魚の調査を実施。レストランや水産物市場、大型食料品店の魚のDNAを研究所で分析した。

 その結果、シーバスとスナッパーの不正表示がそれぞれ55パーセントと42パーセントで、最も多かった(米国食品医薬品局(FDA)は、シーバスを20種以上、スナッパーを50種以上の魚の総称としているにもかかわらず)。また、レストランで注文した魚の方が、市場や食料品店で購入した魚よりも偽装される可能性が高いことが明らかになった。さらに、より安価な輸入品を地元で獲れた魚として販売したり、養殖の魚を天然ものとして市場に出したりするなど、偽装の手口も判明した。

「今回わかったのは、まだまだ問題があるということです」とワーナー氏は言う。「魚介類を食べる人すべてが懸念すべきことです」

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