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世界的ダンサーTAKAHIROが明かした「欅坂46」振付の舞台裏

3/12(火) 16:00配信

SmartFLASH

 世界的なダンサーであるTAKAHIROが、著書『ゼロは最強』(光文社)の発売記念トークショーを2月25日に開催し、「振り付ける舞台裏」をテーマに話をした。

 TAKAHIROは振付師として、欅坂46『サイレントマジョリティー』やA.B.C-Z『Rock with U』のミュージックビデオなど、多くの話題作を生んできた。彼の元には最初にメロディのみ、もしくは仮の歌詞が入った歌が送られてくるという。

「きっとこの曲はこうなるだろうと想像して、まず(振付を)作ります。そして、本当の歌詞が来たときに、もう1回作り替えます。

 たとえば、欅坂46だと最初は21人でした。それだけの大人数が集まれるときはあまりないので、腕利きのダンサー21人(を欅坂46に見立てて)作ります。歌詞の全体に目を通して、想像します」
 
 TAKAHIROは歌詞を重視しながら振付をする。イントロ、Aメロ、Bメロ、Cメロ、アウトロなどの中で、最もポイントになる部分はどこだと考えているのだろうか。

「(2番の)Dメロは、音楽が急に転調したり、空気感が変わるものです。作詞をする人は、Dメロに本当の思いを込めている人が多い。なので、Dメロを読んで、本当の心をまず読みます。

(最初は)『今日はご飯なんか食べたくな~い』という歌でも、(Dメロで)『本当は僕は淋しいだけなんだ』(となれば)、おっ、ご飯の話じゃないんだ。そうすると、パクパクもぐもぐを振付に入れようと思っていたけど、パクパクを目の前にして憂いを入れなきゃいけない」

 TAKAHIROは以前、雑誌のインタビューで「そもそもTAKAHIRO 先生は、欅坂46を通じ、どういうメッセージを世に伝えようとしているんですか?」と聞かれ、こう答えている。

「僕自身はメッセージを伝える役割ではないと思っています。メッセージを作り出すのは欅坂46メンバーさん。楽曲は、彼女らが歌う心であり、振り付けは彼女達の表現になります。振付から何を感じ、世に何を伝えようと思うのか……それは欅坂46のメンバー21人の手にかかっています」(『ENTAME』2016年12月号)

 トークイベントで、TAKAHIROはミュージックビデオ用、テレビ用、コンサート用と3種類の振付を作ると語った。いずれも監督や演出家の意図、テレビならスタジオの広さに合わせて、変えていく。狭いスタジオでリハーサルするときも、大きく全体を撮れる特殊カメラを持ち歩いていることも明かした。

 あくまで演者を際立たせるために、振付師が緻密に考え抜く。出来上がった振付を演者が必死に自分のモノにする。歌手と裏方の波長が合い、情熱が重なり合ったとき、世の中に広まる作品が誕生するのかもしれない。


文:岡野誠(ライター・芸能研究家)

最終更新:3/12(火) 16:00
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