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胃酸を抑えるPPIで胃がんリスクが増してしまう落とし穴

3/16(土) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 どんな薬にも、必ず効能などの「メリット」と、副作用などの「デメリット」がある。その両方を天秤に掛け、患者にとってメリットのほうが大きいと判断されたときに薬が処方される。だが、その判断が必ず信頼できるとは限らない。

 そこで、病気の専門家である医師に「もし患者になったら、どの薬を飲まないか」とぶつけた──。マールクリニック横須賀院長の水野靖大医師(消化器内科)がいう。

「もし私が胃痛で医療機関を受診したとしたら、いきなりプロトンポンプ阻害薬(PPI)を処方されても飲みたくないですね」

 処方薬であるPPIは、胃酸を抑える効能がある。胃酸が逆流することで食道に炎症を引き起こす「逆流性食道炎」に処方されるケースが多い。逆流性食道炎は、炎症による胃の痛みや胸やけだけでなく、喉の痛みや長引く咳を引き起こすこともある。

 胃酸を抑えることはその治療につながるはずだが、水野医師はなぜ“いきなり処方されても飲みたくない”というのか。

「もし胃の中にピロリ菌が存在した場合、胃酸が減少した環境下では菌が活動しやすくなり、増殖を促してしまう。すると、萎縮性胃炎が進行し、胃がんのリスクが増えてしまうのです」

 専門医であれば処方前にピロリ菌検査をする。だが、専門外の医師の場合はそれを省くことがあるという。

「市販薬にPPIは存在しないので、知らずにドラッグストアで買ってしまう心配はありません。医師から長期処方を受ける場合には、ピロリ菌検査を求めるか、H2ブロッカーなど別の薬にできないか相談してみるのがよいでしょう」(水野医師)

※週刊ポスト2019年3月22日号

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