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エージェンシーに蔓延する「職場いじめ」:「図太い神経を持たないといけない」

3/16(土) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

人事管理協会の調査

人事管理協会(Society of Human Resource Management)の研究によると、2018年は会社・組織の51%がいじめを報告したという。そのうち62%がゴシップや嘘の拡散、50%が脅しであった。2010年に職場におけるいじめ研究所(Workplace Bullying Institute)が行った調査では、アメリカの従業員のうち35%は、いじめを体験もしくは目撃したことがあると答えている。この調査では、男性は男性をいじめ、女性は女性をいじめるという傾向が、明らかになっている。

職場におけるいじめと言葉によるハラスメントは関連性はあるが、少し違った物である。いじめは違法ではない。これは人々をいじめから守る法律がないことによる。人種や性別に基づいているなど、何らかの差別に基づいていない限りは、いじめにあっている被害者は保護されるべき対象と見なされていない。いじめの内容が人種、性別、性的指向、もしくは他の理由によってターゲットとなるハラスメントへと発展した場合は別だ。

「健全な職場」を作り、いじめに対抗する法的な保護を作るための法案を作ろうとしている州もいくつか存在している。しかし、法律として施行されているところはまだない。

「問題は何がいじめとして見なされるかすら分かっていないことだと思う」と、長年エージェンシーに務めるスタッフのひとりは語る。「誰かが口汚い言葉を使ったら、ということ? 自分の仕事に対してフェアでない批判をしたら、ということ? 私がフィードバックをしたから若い従業員が泣いてしまったことがある。これはいじめになるのか?」。

「上層部はサメの水槽」

この人物自身も、同僚のひとりから無視をされていると感じた状況があったという。文字通り何も会話を交わしてくれない状態だ。この人物と彼女のあいだには役職上の力という点で差があり、脅かされているように感じたため、これはいじめのように感じられたとのことだ。

ほかにも、同僚たちが頻繁に自分抜きでランチに行くことがあったと語るエージェンシーのスタッフがいた。振り返って考えてみると、あれはいじめだったのだろうかと彼は考える。「何か言うべきだったのだろうか? そういう物だと思っていた。もしかしたら、いまの若い人々は繊細なのかもしれない」。

「広告業界で成功するためには図太い神経を持たないといけない、という自分の理論がある。大量の拒否を経験して、図太い神経を持った人物だけがトップに上り詰められるという考えだ。以前であれば、性的な性質を持っていたけれど、いまはこれだ」と、最初にクライアントに怒鳴られた例を語ってくれたエージェンシー社員は言う。

いくつかの点では、これは世代的なものだ。エージェンシー文化、特にクリエイティブ部門はアイデアを出して拒否される、それが良い意味で繰り返されることで繁栄している。しかし、従業員が語るところでは、理由もなく「愛のムチ」を使っていると感じられる場面もあるようだ。この方法で鍛えられてきた人々はいま、シニアレベルの役職についている。「上層部ではサメが泳ぐ水槽のような状況だ。いまの世代は繊細になっているだけかもしれないが、それが現状だ」。

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最終更新:3/16(土) 7:10
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