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エージェンシーに蔓延する「職場いじめ」:「図太い神経を持たないといけない」

3/16(土) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

4Aの職場プログラム

4Aでは、この状況を助けようとする試みが行われている。昨年導入された職場プログラムを通じて、エージェンシーたちがセクシャルハラスメントだけでなく職場におけるいじめ問題に対処する手助けをしようとしている。いじめを認識し、止めるために必要な知識をエグゼクティブたちに提供する。4Aでこのプログラムを率いているサイモン・フェンウィック氏は、ハラスメントは違法である(が、いじめはそうではない)ので、いじめ問題の方がトレーニングを行うのは難しいという。

「いじめる側はときに、紙の上で見る成績が良いことが多い。彼らのスキルや周囲が認知する人間関係スキルがビジネスに成功をもたらすのだ。彼らのクライアントに対するスキルは素晴らしい、それでも彼らは、いじめをしているのだ」と、フェンウィック氏は言う。上司や人事部たちにトレーニングを施すことで、仕事における成功とはただ収益に関するものではなく、職場の文化に与える影響という点にも関係すると気付かせることが鍵だ。たとえば、彼らの収益上の成績が良かったとしても、彼らのいじめが原因でスタッフが離職しているかもしれない。「スキルを持っていてもいじめを行っている場合、彼らの勤務態度が悪いという理由でパフォーマンスが低いと業界が認識する必要がある」と、フェンウィック氏は言う。

フェンウィック氏個人の観察では、改善が見られつつあるとのことだ。特にそれはクライアントと接する場面で見られるという。クライアント側の評判が悪い場合にエージェンシーがビジネス提案に参加しない、といった具合だ。「劣悪なクライアントが収益に与える影響は人々が思っているよりも深い。職場におけるハラスメントの会話は盛り上がっているが、いじめも鬱や嫌悪、さらにもっと酷い状況に結びついてきている。ひとつの性別に基づいたハラスメントと同程度の収益に対するダメージをもたらすこともあり得る」。

クライアントによるいじめ

5番目に紹介するエージェンシーのスタッフの体験では、いじめを行ってくるのは常にクライアント側であって上司や同僚ではなかったという。「大きな悪夢だ。彼らはいつも上の立場の力を握ろうとしている。我々が人間以下であるかのように扱うのだ」と、彼は言う。飛行機でミーティングに来るように言ってきたかと思うと、キャンセルしたり、午前4時に『問題』が生じていると言って電話をかけてきたり、といった具合だ。

「私たちの誰も文句は言えない。彼らはエージェンシーが抱える最大のクライアントだし、彼らもそれを知っている」と、彼は言う。「それをわざわざ突きつけてきたこともある。彼らというクライアントを失えば、会社は沈んでしまうことを」。

ビジネスがクライアントに頼る形になり、エージェンシーの評価や解約が頻繁に行われる状況ではクライアント側がいじめてくる、という現象は珍しくないようだ。「こういったクライアントを我慢することも仕事の一部だ」と、このスタッフは言った。

いじめにエージェンシーが対処するのは難しいと考えられている。それを発見し、特定するのが難しいからだ。本稿の取材に応じてくれたスタッフたちの場合、彼らが上司や人事部に相談したときにいじめであることを認めてはもらえたが、我慢して切り抜けるように助言されたようだ。「これが新しい『普通』となっている」。

Shareen Pathak(原文 / 訳:塚本 紺)

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最終更新:3/16(土) 7:10
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