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箱根を走れなかった男・松尾淳之介が好走。東海大が新シーズンへ弾み

3/16(土) 10:00配信

webスポルティーバ

東海大・駅伝戦記 第47回

 今年の箱根駅伝往路優勝の立役者である相澤晃(東洋大/3年)が強さを見せつけて、トップ(61分45秒)でゴール。続いて中村大聖(駒沢大/3年)が入り、相澤から遅れること39秒後に松尾淳之介(東海大/3年)がゴールした。3月10日立川で行われた学生ハーフで総合6位、タイムは、62分24秒だった。

■東海大の新主将・館澤亨次の誓い 「学生駅伝3冠と新時代の常勝軍団へ」

「くそっー」

 思わず、悔しさが口からこぼれる。

「3位以内、自己ベストを狙っていたんですけどね」

 表情は硬いまま、汗が額から落ちる。待機場所に戻る途中、他大学の選手と言葉をかけ合うが、表情から悔しさは消えない。松尾自身は納得できていないのだろうが、結果は学内最上位になり、箱根を沸かせたランナーたちとガチンコのいい勝負ができた。

 ようやく松尾らしさが戻ってきた。

 昨年、松尾にとっては苦しい1年だった。2018年の箱根駅伝で5区を走り、区間12位に終わってしまった。自分への不甲斐なさと申し訳なさから、レース後は茫然としていた。

「箱根の借りは箱根で返す」と3年生になって心機一転練習に取り組んだが、関東インカレなど大会では本来の走りを出せずにいた。だが、7月のホクレン・ディスタンスチャレンジ深川大会の5000mで13分54秒65の自己ベストを出すと、調子が上がってきた。

 そして「さぁこれから」という時だった。

 8月、夏合宿中に故障し、その影響で出雲駅伝、全日本大学駅伝と出場がかなわなかった。箱根駅伝に標準を合わせて気持ちを切り替え、コンディションを上げていくと両角速(もろずみ・はやし)監督から「8区を任せる」と言われた。ところが本番前、右の大腿骨に痛みが生じ、直前に小松陽平(3年)と入れ替わった。

「走れてはいたんですが、監督に『足が痛い』と伝えました。8区の予定だったんですけど、痛みが取れなくて……その時点で、使ってもらえないなっていうのを感じ、箱根本番の数日前に小松と代わりました。悔しかったですけど、区間新の走りをされたら交代も仕方ないなって思いましたね」

 初優勝はうれしかったが、走れない悔しさは残った。その後、都道府県駅伝で秋田県代表として急遽、走ることになり、ぶっつけ本番で出場。それが復帰戦となり、そこから合宿をこなし、この日の学生ハーフに標準を合わせて調整してきた。

 レース前、両角監督は「61分台、3位以内」を目標に挙げた。

 気温は13度、風もなく、走るにはいいコンディションだ。スタート直後から松尾は上位集団についていった。

「相澤とかを意識していて、すごくハイペースになるだろうなって思ったので、死んでもついて行こうと思ったんです。でも、それほど早いペースにならないんで、『あれっ?』って思いながら走っていました」

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