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桜花賞へ直行するフィリアプーラ。異例のローテはもはや現代の定番か

3/17(日) 7:40配信

webスポルティーバ

2019年クラシック候補たち
第7回:フィリアプーラ

 春の3歳クラシック出走をかけたトライアル戦が真っ盛りである。通常、ここをステップに、もしくはここで出走権を獲得して、本番に向かうのが定石のパターンだ。

【写真】2019年3歳牝馬ランキング

 ところが、最近は休養中やレース間の調整方法が格段にアップしたこともあるのだろう。トライアル戦よりも以前に行なわれる主要レースを制して、大一番に直行するローテーションも増えている。

 たとえば、昨年の牝馬三冠を達成したアーモンドアイは、1月のGIIIシンザン記念(京都・芝1600m)を勝ったあと、4月のGI桜花賞(阪神・芝1600m)へ直行。過去に例を見ないローテーションで戴冠を遂げた。

 そして、今年も異例の直行ローテーションで桜の舞台に向かう馬がいる。美浦トレセン(茨城県)の菊沢隆徳厩舎に所属するフィリアプーラ(牝3歳/父ハービンジャー)である。

 同馬は、今年1月のGIIIフェアリーS(1月12日/中山・芝1600m)を制し、そのまま4月7日の桜花賞へと挑む。

 2011年のGI朝日杯フューチュリティS(中山・芝1600m)を勝ったアルフレードを兄に持ち、もともと血統的にも期待されてきたフィリアプーラ。初陣となった昨秋の2歳新馬(10月14日/東京・芝1800m)では3着に敗れたものの、勝ち馬とタイム差なしの接戦を演じ、メンバー最速タイとなる上がり33秒5をマークして素質の高さを示した。

 続く12月の未勝利戦でしっかり勝ち星を挙げると、3戦目には重賞に挑戦。フェアリーSへと駒を進めたのである。

 最内の1番枠を引いたフィリプーラは、じっくりと中団の内目を追走。そして、4コーナーを前にして、一気に外へと持ち出した。直線を迎えると、そのまま大外から強襲。内側の馬群をじわじわと捉えていって、ゴール前できっちり先頭に立って勝利した。

 この結果をもって、陣営は直行での桜花賞参戦を早々に宣言。じっくりと間隔をあけて、春のひのき舞台へ向かうことになった。

 この”直行”という陣営の選択には、フィリアプーラの体質的な特徴も考慮して、とも言われている。関東競馬専門紙のトラックマンがその辺りの事情を明かす。

「事実、フィリアプーラは440kg以下と小さめの馬体で、レースごとに体重が減っていました。陣営も『レースを使うと、体が減ってしまうタイプ』と話しており、そうした点を踏まえて”直行”にしたのは間違いないでしょう。

 とはいえ、昨年のアーモンドアイをはじめ、最近はレース間隔をあけた”直行”でGIを制するパターンも増えています。調整面では、それほど不安要素にはならないと思います」

 さらに、フィリアプーラの場合、「直行によるプラス効果が期待できる」とトラックマンは言う。

「フィリアプーラは桜花賞に向けて、先日帰厩したばかりですが、スタッフによると『20kgほど馬体重が増えて戻ってきた』とのこと。おかげで『ようやくふっくらした体つきになった』と、陣営のトーンは上がっています。

 また、前走時には体のゆるさも残していたようですが、その辺りの成長をうながすという意味でも、フィリアプーラにとって”直行”というローテーションはいいかもしれませんね」

 心身ともに成長を遂げたフィリアプーラ。昨年のアーモンドアイ同様、異例のローテーションで桜の栄冠をつかむことができるのか。注目の一戦は、いよいよ3週間後に迫ってきた。

河合力●文 text by Kawai Chikara

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