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難関校に合格しても落ちこぼれに?行ってはいけない進学塾とは

3/17(日) 8:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

本記事は、学習塾・灘学習院の学院長である江藤宏氏の著書『東大・京大に合格する子どもの育て方』より、難関校合格の実績だけを重要視する「進学塾」に子どもを通わせることのリスクを取り上げます。

計算練習に潜む「落とし穴」とは?

計算ができれば算数に有利、そんな考え方があります。だから小学校に入る前から、そろばん塾や計算練習を売り物にする塾に通わせる。その是非を問われるなら「お薦めできない」と答えなければなりません。

頭を使える子どもが計算力も備えていれば、まさに鬼に金棒でしょう。実際、灘中学校の入試で第一日目の算数の問題などは、計算力がなければ時間内に解くことは難しいかもしれません。

だからといって、計算練習をいくら繰り返しても頭を使うことにはなりません。これだけは、強調しておきたいと思います。確かに幼い頃から、そろばん塾や計算塾に通わせれば、計算力は確実に向上するでしょう。そろばんで段位を取るぐらいまでともなれば、暗算能力も秀でたものとなるはずです。

とはいえ、それで数学ができるようになるわけではありません。頭が柔らかくなることも、残念ながらほとんど期待できません。なぜなら、計算ドリルをいくら繰り返しても、あるいはそろばんをどれだけマスターしたとしても、その過程で頭が使われることはないからです。頭は使えば確実に柔らかくなりますが、使わずして頭が柔らかくなることは決してないのです。

しかも計算練習には、大きな落とし穴があります。つまり、一生懸命に練習していれば、それだけで勉強した気分になってしまうことです。実際に計算力は高まり、テストを受けても計算問題なら解ける。計算練習には目に見えてわかりやすい成果がついてきます。これを「頭を使う」本来の勉強と勘違いしては、とんでもない過ちを犯すことになります。計算を早く行うためには、できる限り反射的・機械的にやることが望ましい。考えることを、いかにバイパスするかが計算を速くするためのカギです。

そんな計算練習でも、本人は勉強をがんばっているつもりなのです。保護者も、塾の先生も、計算練習に取り組む子どもをほめることはあっても、叱ることはありえません。ほめられれば、子どもは嬉しくなってさらにがんばるものです。けれども、それは頭を使う、本来の意味での勉強ではないのです。だから、そういった子は計算問題ならいくらでも解けるけれども、ちょっと込み入った文章問題になるとお手上げです。何ら考えることができないのですから。

その結果、下手をすると算数嫌いになってしまうリスクさえあります。算数が嫌いになる、つまり考えることが嫌になる。なまじ計算能力があるために、計算だけで解けない問題を考えようとはしなくなる。これではまったく本末転倒です。

少しでも算数が得意になるようにとの親心で、幼い頃から計算塾やそろばん塾に通わせたために、まったく逆の結果につながってしまう。これほど皮肉な結末はありません。計算力はあわてて養わなくとも、小学校に入ってからいくらでも伸ばすことができます。それより何より、自分の頭を使って考えるクセこそ、少しでも早くからつけてあげてください。そのためには、幼い頃から、親が子どもと一緒に考えてあげること、子どもの疑問ときちんと向き合ってあげること、さらには子どもに疑問を持たせるよう仕向けることです。

マジックワード「なぜ?」「どうして?」をいつも意識していただきたいと思います。

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