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クラフトが生まれるホテル。仕掛け人たちの思いとは?

3/18(月) 19:00配信

Casa BRUTUS.com

柳原照弘のもと、国内外のデザイナーのクラフトを展示する特別な一室がお目見え。”未完成”と語るその真意は?

日本橋浜町の隅田川のほど近くに誕生した〈HAMACHO HOTEL〉。その中の一室〈TOKYO CRAFT ROOM〉は、国内外のデザイナーと日本のクラフトの作り手が協働して生み出したプロダクトを、宿泊者が見て、触り、感じられるコンセプトルームだ。デザイン・クラフト・使い手の三者の幸福な出会いを生むこの客室。ディレクションと内装デザインを手がけたのは、柳原照弘だ。

「たとえばバーナード・リーチが鳥取や島根の窯元を何度も訪れて指導し続けたような、デザイナーと作り手とが相互刺激しあって新しいものを生む、そんな関係性を作りたいと思いました」(柳原)

初回のプロジェクトでは、デザインユニット〈ディー・イントゥイティファブリック〉が日本の針葉樹を活かすプロダクトブランド〈ソマ〉とコラボ。デザイナーのエフィエヌとエヴァは岐阜の森を歩き、木に触れ〈ソマ〉の川合優との交流を経て、障子を発展させた棚《RANMA》を生み出した。

「当初は木工に関する技術的なことを学ぶものと思って岐阜を訪れましたが、川合さんの木に対する敬意や哲学、アトリエの雰囲気などから、より多くのインスピレーションを得ました」(エフィエヌ)

障子部分は戸になっており、開くと高さの異なる5段の棚が現れる。置かれたものは、薄い美濃和紙を通して、昼は陽光、夜は照明を受けて、その表情を変えていく。

「日本は木材資源が豊富であるにもかかわらず輸入に頼る、アンバランスな状況。だからこそ、あえて言うならば“ありふれた普通の杉”を使いました」(川合)

内装は、柳原が「プロダクトを際立たせるためにあえてクラフト的な雰囲気を排した」と語る通り、いたってシンプル。今後は、CKRによるテーブルなどのプロジェクトが進行中。新たなクラフトが次々と部屋を彩る“変化していく客室”だ。

「クラフトの技術やマテリアルの魅力を理解するうえでは、実際に触れる体験が大切だと思う。ここに泊まることは、その近道になるはずです」(エヴァ)

photo_Akihide Mishima text_Housekeeper

最終更新:3/18(月) 19:00
Casa BRUTUS.com

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