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古代エジプトを救った3人の王妃 反撃の物語

3/18(月) 7:11配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

紀元前16世紀のエジプトには、侵略者ヒクソスを退けた、力強く賢い3人の王妃がいた

 古代エジプトでは、苦難が続く時代を、女性の支配者を戴くことで乗り切った例がいくつもある。ハトシェプストからクレオパトラまで、ナイル川に面したこの国を、女性たちは見事に治めてみせた。初期の女性支配者の中には、侵略者を追い出し、より強い王朝を誕生させた者もいる。

ギャラリー:王妃イアフへテプの墓の財宝 写真5点

ヒクソスがエジプトを奪取

 紀元前18世紀末、古代エジプトへ異国からの侵入者がやってきた。この出来事について、それから1000年以上後のエジプトの歴史学者マネトが記している。侵入者はマネトが「ヘカ・カスト」(異国の支配者)と呼ぶ人々で、後にギリシャ語で「ヒクソス」と呼称されるようになった。ヒクソスは、現在のイスラエルがあるあたりの出身と考えられ、ヒクソスがエジプトに侵入してきたのは、第13王朝の時代のことだった。

 古代エジプトは、侵入者による制圧を紀元前1650年頃まで防いだものの、その後、軍事力を蓄えたヒクソスが王都メンフィスを圧倒的な力で占領し、エジプト中王国は滅亡する。

 ヒクソスの手に落ちた北部(ナイル下流)から、南部へと逃れた人々はテーベ(現在のルクソール)を中心にして、王妃たちが率いる新しい王朝を誕生させようとしていた。

 一方、ヒクソスは第15王朝を打ち立て、それから1世紀にわたってエジプト北部・中央部を支配した。同じ時期、南部では、一帯を支配していた人々を中心にして第16、17王朝が設立される。

 第16王朝の王はヒクソスに隷属するかたちで命をつなぐ。しかし、テーベの街はヒクソスに対抗する拠点となっていく。そして、第17王朝になると、王妃たちによる反撃が始まる。その王妃こそ、テティシェリとその娘のイアフへテプ、孫のイアフメス・ネフェルタリに至る3代にわたる王妃たちだ。

 3人の王妃、そしてその夫への協力など、彼女たちが発揮した力によって、エジプト人はヒクソスに立ち向かい紀元前1521年頃には北部の都市の奪還に成功する。こうして誕生するのが「エジプト新王国」だ。そしてこの王国に、ハトシェプスト、トトメス3世、アメンホテプ3世らの偉大なファラオが登場するのだ。

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