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意外にもクルマの速さは日本と同じ!? アメリカの制限速度が低いワケ

3/18(月) 6:20配信

WEB CARTOP

広大な地であるにも関わらず制限速度は日本と変わらない

 どこまでも長ぁ~~く、まっすぐに続くアメリカのフリーウェイ。テキサス州、ニューメキシコ州、そしてネバダ州あたりでは、よく見かける光景だ。こうしたところでの制限速度は、時速65マイル(104km)が基本。ところによっては、70マイル(112km)、または75マイル(120km)という場合もあるが、最高でも75マイルどまりだ。

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 「なんだ、日本の高速道路とほとんど同じじゃないか」「最近じゃ、日本でも時速120kmの試行実験をしているし、アメリカもたいしたことないじゃん」。そんな声が聞こえてきそうだ。

 確かに、アメリカは数年前に中国に抜かれる前まで、生産台数でも販売台数でも世界第一位の自動車大国だった。フォードT型の量産によって、近年の自動車産業の基盤を作ったのもアメリカだ。フリーウェイの整備も第二次世界大戦直後から全米規模で広がった。

 同じく、世界の自動車産業をリードしてきたドイツに、一部区間で速度無制限のアウトバーンがあるのだから、アメリカでもアウトバーン構想っぽいのがあっても不思議ではないように思う。しかし、そうはなっていない。

アメリカは高速道路での事故が一向に減らない

 なぜ、アメリカの高速道路の制限速度は、日本人がイメージするほど高くないのか? その理由は、高速道路での事故がまったく減らず、死亡者数も減らないからだ。アメリカの交通事故による死亡者数は、ここ数年で3万人強のまま。一方、日本の交通事故による死亡者数がは年々減少して、最悪期の1万6000人から4000人を切るまでになっている。

 どうして、そうなってしまうのか? なにせ、アメリカ人は運転が荒く、でっかいSUVやピックアップトラックでガンガンに飛ばす人が多い。だから事故は減らない。

 また、一般道路では時速50マイル(80km)規制が多く、ここでも飛ばす人が多い。テキサスなど中西部では、交差点の右左折や車線変更時にウインカーを出さない人もけっこういるなどマナーも悪い。

 つまり、アメリカの制限速度が低いのは、悪質ドライバーを考慮した交通事故に対する抑制なのだ。それでも、2000年代になってから、55マイル規制から60、65、70、そして75マイルと一部のフリーウェイでは段階的に制限速度は上がっていった。こうした動き対して、「そんなことしていいのか!? 事故が減っていないのに」という反対意見も当然ある。

 さらにいえば、オバマ政権の頃、アメリカの運輸省は「交通事故死亡者数を減らすため、アメリカは積極的に自動運転を普及させる」としていた。だが、トランプ政権になってから、そうしたムードにかげりが見えてきている。

 自由奔放がウリのアメリカでは、ドライバーの自主規制を第一に考えるアウトバーンは実現しない。

桃田健史

最終更新:3/18(月) 6:20
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