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“夢まぼろし”のトランプ弾劾、民主党下院議長が「支持せず」

3/18(月) 12:13配信

Wedge

 非常事態宣言に対する上下両院の相次ぐ無効決議などトランプ大統領と議会の対立は激化の一途だが、それとは裏腹に、大統領の弾劾は“夢まぼろし”と潰える気配が強まっている。

 大統領の政敵、下院を率いるナンシー・ペロシ議長(民主党、カリフォルニア州)が今月11日、ワシントン・ポスト紙のインタビューで、弾劾を支持しない考えを明らかにした。「国の分裂を避けたい」というのがその理由。元顧問弁護士による大統領疑惑の証言を受けて弾劾の動きが強まる中での民主党トップの発言だけに、訴追を求める声は勢いを失っていく可能性が強い。ペロシ議長はその一方で、トランプ氏は「大統領の資格がない」と」きびしく非難、スキャンダル追及を継続し、次期大統領選で落選に追い込む常道を模索しているようだ。

「圧倒的、超党派でなければ」

 ペロシ議長は「これまではっきり言ってこなかったが、私は弾劾を支持しない。弾劾は対立、国の分裂を引き起す」「誰もが反論できない圧倒的な何かがあり、超党派でないかぎり、それをすべきではない。そこまでする価値は彼(トランプ氏)にはない」と述べ、国論が分裂し、国民の団結が損なわれることへの警戒感を強くにじませた。

 1998年にクリントン大統領(民主党)が弾劾訴追されたケース(1999年無罪評決)に言及、「ニュート・ギングリッチ氏(共和党)が下院議長で、クリントン氏を訴追したが、不必要なことであり、国家にとって恐ろしいことだった」と振り返った。

 ペロシ氏は、クリントン弾劾だけでなく、1970年代のウォーターゲート事件でのニクソン大統領弾劾をめぐる動きも念頭に、党派、国民の間の対立が報復合戦に発展、新大統領が登場するたびに、弾劾騒ぎが繰り返されることへの警戒感を抱いているようだ。

“モザイク国家”亀裂回避を優先

 多くの民族、多くの人種、さまざまな宗教が渾然として織りなすモザイク国家の米国は、国民統合としての天皇をいただき内閣総理大臣を中心に強固な団結を誇る同質性の強い日本とは大きく異なる。政治的な弾劾によって大統領を引きずり降ろせば、激しい対立、遺恨を将来にわたってもたらす。

 思い起こすのは、クリントン弾劾無罪評決(1999年2月9日)の際の民主党長老、ロバート・バード元上院院内総務(故人)の言葉だ。以前、このサイトでも紹介したことがあるが、バード議員は「大統領が偽証をしたのは事実だと思う。しかし、国民の団結のためにあえて弾劾に反対する」と苦しい胸の内を語った。有罪だが職を追うことには反対―。ペロシ議長の胸中もバード氏のそれと相通じるものがあるのではないか。

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最終更新:3/18(月) 12:13
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