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「部下を褒めるのが正しい」という残念な勘違い

3/18(月) 11:30配信

東洋経済オンライン

 こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

 部下や後輩をやる気にさせたい、成長を促すような関わり方をしたいと、1人でも部下がいれば思うことがあるのではないでしょうか。

 うまく指導したいと思いつつも、少しでも強く言えば「ハラスメント」と責められ、自主性を重んじて放っておけば「何も教えてくれない」と責任転嫁される始末です。そんな中でいったいどうしたらよいかと悩まれて相談を受けることもしばしばです。

 「叱る」は時代遅れで、「褒める」ことが大切という風潮がある中、「どこを褒めたらよいのかわからない」「頑張って褒めてみても、白々しくなってかえってよくない」という思いを伺うことも多くあります。人間関係構築には「承認」が必要で、相手を尊重し、信頼して認めるという姿勢が基本になります。

 それでは、具体的にどうしたらよいのでしょうか。

■褒める行為は「育成」の点では不安定

 あなたは、上司に「よくやった!」とか「いい出来だ!」と褒めるでしょうか。言葉を丁寧にして「よくやりましたね!」と変えてみたところで、決して言わないと思います。

 基本、上司には、言わないだろうなという言い回しが「褒める」に値します。もちろん、上司から褒められれば部下もうれしく思うでしょう。

 しかし、「褒める」行為は、結果への評価であり、良しあしを伝える行為でもあります。評価は上から目線の態度で、上下関係を誇示する関わりでもあり、そこには支配関係が存在するのです。

 すると部下は、上司から評価を受けることが目的となり、上司に気に入られるように動くようになります。極端に言えば、自分がよいと思っても、上司が気に入らないだろうな……ということを避けるようになります。そして、上司の目が届かないところではパフォーマンスが落ちる傾向が見られます。

 さらに、上司が代わってしまえば、モチベーションが保てなくなることもあり、「褒める」行為は、育成という意味ではかなり不安定なものなのです。

 上下関係が生む評価の関係は、よいときにはある程度の効果を上げる場合もありますが、同時に、大いに自主性を奪う可能性もあります。

 では、自主性を育てるためには、どうしたらよいでしょうか。

 プロセスに注目し、対等な関係性で思い伝えるということが必要です。「私はこう思う」という上司からの“Iメッセージ”を使えるといいですね。そして、労う、感謝する、気持ちを伝えることが大切です。

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