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ハイスペックな相棒と疾走れ!麗しのスペシャルマシン『HONDA CRF450L/RC213V-S』

3/19(火) 12:06配信

webオートバイ

市販されたことが信じられない夢のオートバイたち。

覚えている最初のスペシャルマシンは乾式クラッチ、シングルシートの、あの油冷ナナハンだろうか。TT‐F1チャンピオン獲得記念の500台記念モデルその名を、スズキGSX‐R750Rといった。それからも、レース対応に即したリミテッドモデルを中心にコストを度外視した、マニア垂涎の少量生産のプレミアムモデルもあった。値段じゃない、限定生産の台数の多寡でもない。

一度は乗りたい、人生をかけて所有してみたい──。

そう思わせる魅力が、オーラが、存在感がスペシャルだ。価格だけじゃない、スペックだけじゃない。プレミアムなオートバイとは、存在自体がスペシャルなモデルのことだ。
いま、世の中にある数多のプレミアムモデルでは、やはりホンダのこの2台が突出していると言えるのではないだろうか。

モトクロッサーとMotoGPマシンという、本来は一般のライダーが触れることすら許されない孤高のレーシングマシンをルーツにもつーCRF450LとRC213V-Sというドリームバイク。

人生で、一度は乗りたいオートバイって、きっとある。

通常の生産ラインでは流れないような、本当ならば手に入ることすら叶わないかもしれなかった夢のオートバイがある。

実用車からスタートした日本のオートバイたち。黎明期は、その中でも趣味に特化したような、特にスポーツモデルの存在こそがスペシャルだった。その元祖は、1960年代初頭、まず60年に登場した、スポーツカブC110にある。このモデルじたいは、スーパーカブの50ccエンジンを流用した、スポーツバイクルックスのモデルに過ぎなかったが、62年に登場したCR110こそは、C110のクランクケースをベースに持つ、ストリートモデルとレーシングバージョンの2本立てというスペシャルモデルだった。

62年型の初期モデルはDOHCヘッドを持つ空冷単気筒エンジン/5速ミッション/アップマフラーのスクランブラースタイルで、後期モデルはレーシングバージョンとして専用レシオの8速ミッション、排気量は50ccにギリギリ近づけるためにボアを0.4mm広げられた49.968cc(前期モデルは48.984cc)として発売。レーシングバージョンの価格は、先代モデルのC110が5万8000円だったのに対し、17万円! つまり3倍のプライスだった。

70年代以降は、さらにストリートモデルに近づいたスペシャルが登場する。
86年に登場したGSX‐R750Rは、スズキが全日本選手権TT‐F1クラスを制覇した記念モデルで、スタンダードのGSX‐R750をベースに、専用色、シングルシート、乾式クラッチを追加装備した500台限定のスペシャルで、新車購入時にはカウルにネームを入れてくれるサービスさえあった。翌87年に登場したRC30=VFR750Rはさらにスペシャルの意味合いを強めたもので、ベースのVFR750Fのスペシャルというより、TT‐F1レース出場を前提としたレーシングマシンの市販版、という存在だった。

限定1000台、レギュラーモデルのVFR750Fが84万9000円だったのに対し、750Rは148万円のプライスをつけた。レース出場を前提としたスペシャルとは意味合いが違うのが、92年に発売されたNR。これは、オートバイの歴史上初めて、真円ではないピストン=楕円ピストンを組み込んだモデルで、スポーツバイクでもないオリジナルなスタイリングを与えられ、520万円のプライスをつけた。NRから四半世紀。再びレース出場を前提としないモデルが登場する。

世界最高峰のレースカテゴリーであるモトGPに出場するホンダ製マシンRC213Vをベースに、最小限のモディファイで公道走行を可能にしたRC213V‐Sと、モトクロッサーCRF450Rに、同じく最小限のモディファイを加えたCRF450Lだ。

この両モデル、レーシングマシンを日常で使用するためだけに小モディファイを加えたという点で共通するスペシャルモデルで、RC213V‐Sは2190万円、CRF450Lは129万6000円という驚異のプライスも話題となった。

レースに勝つために、ベースとなる市販モデルの性能を上げておくための、そして技術者が作りたいものを、ユーザーの「乗りたい気持ち」を形にする、そのためのスペシャル。

そのどちらにも「夢」がある。最高に夢のあるオートバイたち。

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最終更新:3/22(金) 2:35
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