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「内田裕也さん」死去 週刊新潮に寄せた“怒りの原稿”とはウラハラな義理堅き男

3/19(火) 6:20配信

デイリー新潮

 ロックン・ローラー「内田裕也」がこの世を去った。享年69+10。
 
 妻の樹木希林さんが亡くなったのは昨年9月15日。あれから、およそ半年、内田さんは3月17日5時33分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。

 彼を知る人は、破天荒さと義理堅さが奇妙に共存する人だったと口を揃える。「週刊新潮」(08年10月30日号)に掲載された、内田さんの原稿「ふざけるな『文化庁』何が前例だ!」は、まさに破天荒そのもの。「週刊新潮」編集部は、インタビューでも聞き書きでもない、直筆の原稿を依頼したが、あろうことか担当編集者は、書き直しを命じたという。だが、実に裕也さんらしい義理堅さを感じたと振り返る――。

 まずは内田裕也著「ふざけるな『文化庁』何が前例だ!」をご覧いただこう。

 ***

「ふざけるな『文化庁』何が前例だ!」ロックン・ローラー 内田裕也

 POWER TO THE PEOPLE! 1973年にスタートしたNEW YEAR ROCK FESTIVAL! は、「キャロル」「ファニー・カンパニー」「RCサクセション」「BOØWY」「白竜」のキーボードプレイヤーとして小室哲哉君、あの「力也」達も参加して今年36回目を迎える! ギネス! 

 5年前から俺の中に変化が起こり、ロックン・ロールを通じて世界に何かを発信したい!  と強く思う様になった。小泉氏靖国参拝でおきた中国・韓国の一大反日デモのさなか、「上海」にJOEが、「ソウル」に白竜がロックアンバサダーとして行き、その後「ニューヨーク」、今年は「ロスアンゼルス」と四カ国同時開催を実現させ、タイトルも「NEW YEAR WORLD ROCK FESTIVAL!」として世界でたった一つのロックフェスをスタートさせた! 毎年赤字が続いている。

 そうだ「文化庁」がある! ヒラメイタ俺はステッキをもって乗りこんだ! 

「日韓友好40周年」の大きなポスターが貼ってあって「オー、ナカナカイイネ」と思いながら、席に着いた。

 チョットエライ風な役人が「ご用件は?」。

 俺はトツトツとコンサートの趣旨をのべ「STOP WAR!  STOP NUKES!  STOP!  グローバルウォーミング」のスローガンのもと四カ国のミュージシャンが同時に「カウントダウン」をするのだとコーフン気味にアプローチした! 

「フーン、お話は判りますが前例がないので……」

「ゼンゼン例がないことにチャレンジするのが『文化』だろう!」と俺はキゼンとして言った! 

「イヤー何しろ予算がないもので……」

「ナ、ナニーィ、1100億円も計上してるじゃないか」

「文化財の修理、オペラや絵画その他色々なものに」

「日韓友好40周年って書いてあるじゃないか。『ソウル』でコンサートやるんだ。『世宗大学』のホールで! これ以上の文化交流はナイダロウ! こんな反日デモの最中に!」

「イヤー。と言われても前例のない事なんで……」

「ナニナニィ、じゃ1100億円もの予算を何に使っているんだーっ。情報開示しろーっ」。俺は今まで使った事のない言葉を発した! 

「君ぃー、情報開示に関する書類を持って来なさい」

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最終更新:3/19(火) 6:20
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