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カルロス・ゴーン逮捕の背後に日本政府の関与はあったのか? 混迷を深める3社連合の行方は?

3/19(火) 6:00配信

週プレNEWS

昨年11月、突然のカルロス・ゴーン逮捕に揺れた日産自動車。1990年代後半、深刻な経営危機に瀕(ひん)していた日産をV字回復へと導いた「カリスマ経営者」の転落は、国内だけでなく世界から大きな衝撃をもって受け止められた。

この逮捕劇の裏に何があったのか? そしてこの先、ルノー・日産・三菱連合の行方はどうなるのか? 『日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年』を上梓(じょうし)した、経済ジャーナリストの井上久男氏を直撃した!

* * *

──井上さんは朝日新聞経済部時代の記者だった1999年に「日産・ルノー提携」をスクープしました。その井上さんにとっても、昨年11月19日のゴーン逮捕は驚きでしたか?

井上 まさに「寝耳に水」で、本当にビックリしました。もちろん、以前から日産社内でゴーン氏への不満がくすぶっているのは感じていましたし、一部では彼の公私混同的な振る舞いがあることや、巨額の報酬を得ているにもかかわらず「相当なケチだ」という話もあちこちから聞いていました。

ただ、彼の生い立ちを振り返ると、決して裕福な家庭の生まれではありませんし、ブラジルで生まれ、レバノンに渡り、その後フランスで教育を受け......と、多文化、多言語の環境のなかでもまれながら生きてきた人です。そうしたなかで「最後に頼りになるのはお金だけ」という価値観が染みついていたのかもしれません。

とはいえ、まさか有価証券報告書の虚偽記載や特別背任といった「東京地検特捜部に捕まるようなこと」にまで及んでいるとは思ってもいませんでした。

──ゴーン逮捕に関しては、西川廣人(さいかわ・ひろと)社長をはじめ、これまでゴーンの忠実な部下だと思われてきた役員たちがゴーンの不正を告発するという「造反劇」があったことにも驚きました。

井上 そうですね。今回の逮捕劇はゴーン氏の横暴に不満を募らせていた西川社長以下、日産経営陣による一種の「クーデター」だとみていいと思います。

ただし、そうしたゴーンの暴走を許したのは、長年ゴーンの忠実な部下だった西川氏や、元最高執行責任者(COO)の志賀俊之氏ら、「ゴーンチルドレン」といわれる人たちであったのも事実です。

特に東大卒で日産のエリートコースである調達部門出身の西川氏と、大阪府立大卒でマリン事業やジャカルタ駐在など、社内ではやや傍流の出身ながら、ルノー・日産提携後、ゴーン氏に重用され、西川氏を抜いてゴーンチルドレンの「序列ナンバーワン」に上り詰めた志賀氏の間には強烈なライバル意識があったといわれています。

ゴーン氏はそうした彼らのライバル意識を巧みに利用することで、社内の支配力を強めていったのでしょう。

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最終更新:3/19(火) 6:00
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