ここから本文です

オレオレ詐欺グループ 受け子と出し子に保証金払わせる理由

3/21(木) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 東京・江東区で起きた強盗殺人の容疑者3人が逮捕された。今年になって渋谷区で起きた強盗事件とも関連していると見られており、オレオレ詐欺グループが「アポ電」を利用して強盗も繰り返していたことで防犯への関心が高まっている。昨年、約350億円もの被害を出している特殊詐欺の世界だが、500億円を超えていた時代よりも儲からないからと粗暴になってきたらしい。ライターの森鷹久氏が、共食いの様相もみせ始めているオレオレ詐欺の変質についてレポートする。

 * * *
「オレオレ(詐欺)は儲からないですからね。オレオレで使う金持ち、高齢者とかの名簿を使った空き巣や強盗、不動産投資詐欺が拡がりつつある。あとは…オレオレ詐欺関係者同士で“共食い”するパターンもあります」

 こう証言するのは、関西地方を拠点に活動してきたあるオレオレ詐欺グループの元幹部(30代)。そして、儲からなくなったことで、詐欺グループのあり方が変わってきたと続ける。

 元幹部の後輩が運営するオレオレ詐欺グループでは、受け子や出し子により指示役が騙されたり脅迫されたり、もしくは受け子や出し子が別の詐欺グループの関係者に襲撃されるなどして、詐欺で得た金品が奪われる“事件”が続出しているのだという。それは、グループのメンバーとして新たに集められている人間の質が変化してきたからだ。

「受け子や出し子は、今やネット掲示板やSNSに書き込まれた“高額バイト募集”などの書き込みによって集められます。以前は(電話の)かけ子や詐欺グループに近しい“信頼できる”後輩などの人材にやらせていましたが、あまりにも捕まるリスクが高く、誰もやりたがらない。金に困っていたり、ネットを見て集まってくるような考えの浅い連中なら、高額報酬に目が眩んで簡単にやってくれます。しかし連中は、本当に質が悪い」(元幹部)

 かつてのように、地元の先輩や後輩といったような繋がりがもともとある場合は、報酬や仕事内容の不満が理由で、グループが内側から崩壊するようなことは滅多になかった。ところが最近では、いつ部下に裏切られるか警戒するのが普通になっている。これは、彼が知るグループが特殊なわけではない。

1/3ページ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事