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中国不安、米ローン債権暴落…世界経済を脅かすリスクシナリオ

3/21(木) 8:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

戦後最長の景気拡大が続く日本。この景気は当分続くであろうという経済予測を、前回は「メインシナリオ」として紹介しました。しかし、可能性は低いとはいえ、起こってしまうと甚大な被害を被る「リスクシナリオ」もあります。本項では、今注視しておくべき世界経済のリスクシナリオを、人気経済学者の塚崎公義教授がズバリ解説します。将来の経済不安には、正しい経済学の知識で対抗を。塚崎公義教授の目からウロコの経済談義、第7回目です。

米中関係は、もはや「覇権を賭けた冷戦」に

前回の記事、 『戦後最長の日本の景気拡大が「まだまだ続く」といえる理由』 (有料)では、メインシナリオとして景気の拡大が続くと記しましたが、今回はリスクシナリオについて考えてみましょう。

米国と中国が貿易戦争を繰り広げている、といわれていますが、米中関係は関税合戦にとどまらず、覇権を賭けた冷戦を戦っていると考えたほうがよいでしょう。

喧嘩には2種類あります。第1は、ガキ大将が「オモチャをよこさないと殴るぞ」と脅す場合です。殴ると自分も痛いので、殴らないでオモチャを手に入れよう、という脅し戦略です。トランプ大統領が日欧などと争っているのは、これに当たります。「米国産の武器を買わないと、日本車に輸入関税を課すぞ」といった脅しをするわけです。

第2は、急激に力を増しつつある副社長派閥に恐れを感じた社長派閥が、全面的な戦争を仕掛ける場合です。この場合は「殴ると手が痛い」などといわずに、「肉を切らせて骨を断つ」覚悟で戦うわけです。最近の米中関係は、これに当たります。

注目すべきなのは、これがトランプ大統領単独ではなく、上下両院の超党派の対中国方針だ、という点です。むしろトランプ大統領が「米国製品を大量に輸入してくれるなら、中国と仲よくしたい」と考えても、議会等々がそれを許さない、と考えておいたほうがよさそうです。したがって、今後仮に関税が引き下げられたとしても、それ以外の方法で中国叩きは続くはずです。

そうなると、中国経済が痛むことは不可避でしょう。メインシナリオでは、米国が中国から買わなくなった物はほかの途上国から買うだろうから、ほかの途上国の景気がよくなり、世界全体の景気はそれほど変わらない、としましたが、リスクシナリオは、中国経済の落ち込みがあまりに急で、ほかの途上国の好景気では間に合わない、という可能性です。

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