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阿部純子「困ってしまうぐらいチャーミングでした(笑)」“相手役”に感謝

3/21(木) 8:00配信

ザテレビジョン

映画「狐狼の血」(2018年)で鮮烈な印象を残した若手実力派女優・阿部純子が主演を務める映画「ソローキンの見た桜」が、3月22日(金)より全国公開。

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同映画は日本とロシアの合作で、日露戦争の時代に、愛媛・松山市に日本で初めて設けられたロシア兵捕虜収容所で出会った日本人看護師・ゆいと、ロシア人将校・ソローキンの現代まで続く数奇な運命を描く。

阿部は看護師のゆいと、現代パートに出てくる桜子というヒロインの一人二役に挑戦。

複雑な思いを抱きながらも恋に落ちていく主人公の心情やロシア人スタッフたちとの撮影秘話、そして春になると食べたくなる&聴きたくなる“大好きなモノ”について語ってもらった。

――今回は、現代を生きる駆け出しのテレビディレクター・桜子と、日露戦争時代に看護師として働いていたゆいの二役ですね。

撮影は、ゆいのパートから始まり、ロシア人の方たちがクランクアップした後に桜子のシーンを行いました。

そこからまた1カ月くらい空いて、ロシアでのロケというスケジュールでした。いわゆる“時代もの”に出演するのは今回が初めて。

作品のテーマに重みを感じたので、日露戦争時代を生きた人たちの物語をしっかりと受け止めて演じたいなと思いました。

――それぞれのキャラクターの印象は?

一人二役ではあるんですけど、生きている時代が違うということもあって、女性像も全然違うんです。ゆいは、家のことや父を大切にする昔ながらの古風な人。

一方の桜子は私と同年代という設定なので、社会に出て活躍している強い女性のような活発なイメージがありました。

――日本人看護師のゆいと、ロシア将校であるソローキンの出会いは運命的。

時代ものではありますけど、そういうジャンルを飛び越えて、人と人が出会って恋に落ちていく物語。そのピュアな恋愛という部分と、戦争中に弟を亡くした痛みを抱える女性であるという部分の両立が演じていてとても難しかったです。

――ソローキンに引かれていくゆいの心情は理解できましたか?

ゆいにとって、弟の存在はすごく大きかったと思います。監督からも、ゆいが弟のことを大切に思っているということ丁寧に話していただいて。

そういう背景がある中で、もしかしたら弟が乗っていた船を沈めた相手の船に乗っていたかもしれない敵国のソローキンさんと恋に落ちてしまう矛盾。

このゆいの心情は、演じていても複雑だなと思いました。でも、戦争中だけではなくて、現代でもきっとこれに似た感情ってあるような気がします。ゆいが感じたことを私自身もきちんと受け止めながら演じたいと思いました。

■ 阿部「あの時のゆいの気持ちは分かる」

――寝ているソローキンを見て、ゆいがある行動を起こす場面は印象的でした。

あのシーンは監督を含め、スタッフさんたちとすごく話し合いました。やっぱり、ゆいの中では弟の存在が大きいんだろうなと思ったんです。

ものすごく愛情を注いでいたからこそ、ソローキンさんに対してあんな行動を起こしてしまったんだろうなと。

敵国の人であれ、常に看護師としての仕事を全うしていた自分との折り合いがつかなくなってしまった瞬間。あの時のゆいの気持ちは、分かるような気がしました。

――ご自身のインスタでゆいの看護服を紹介していましたね?

劇中でゆいが着ていた看護服は、昔のものを再現するために衣装部の方が全部手作りしてくださったものでした。ギャザーの一つ一つが丁寧に作られていて、すごくうれしかったです。

当時の看護師さんたちはこういう服を着て看護をしていたんだなって、私の想像力だけではなく、衣装部やメーク部の皆さんの想像力にも助けていただいて、ゆいというキャラクターが出来上がっていきましたし、作品全体に説得力が出たと思います。

――装飾部の“親方”松本(良二)さんもインスタに登場していますけど、一番こだわりを強く感じた部分は?

松山にあるゆいの家「武田家」はろうそく屋さん。そこで売っているろうそくが丁寧に作り込まれていて、1本1本に武田家の「武」という文字が入っているんです。

プロフェッショナルの仕事ってこういうことなんだろうなってあらためて感じました。脚本を読んで浮かんだイメージが、現場でどんどん膨らんでいく感じが楽しかったです。

――今作は日露合作プロジェクトですが、ロシア人スタッフの方との共同作業はいかがでしたか?

現場では日本語と英語、そしてロシア語が飛び交っていました。ロシア人の方たちのお芝居に対する考え方が私たちと全然違うんです。

そこは、監督を交えていろいろ話し合いながらコミュニケーションを取りつつ撮影に臨んでいました。お互いが思っていることを擦り合わせながらお芝居をする過程は新鮮で面白かったですし、いい経験ができたなと思っています。

――ソローキン役のロデオン・ガリュチェンコさんは、どんな方でしたか?

ロデオンさんは、本番中はもちろん真剣なんですけど、素顔はとてもおちゃめな方。カメラが回っていないところでは変顔をしたりして、困ってしまうぐらいチャーミングでした(笑)。

でも、そういうコミュニケーションが取れたのは良かったなと思いますし、変に緊張せずにお芝居できたので感謝しています。

――作品のタイトルにも入っている「桜」にまつわる思い出はありますか?

実は、桜を見るのが大好きなんです。東京に来てからも千鳥ヶ淵はもちろん、六義園や目黒など、いろんな場所で桜を見て写真を撮りました。あとは、春になると楽しみにしているのがいちご大福。

以前、お土産でいただいたいちご大福がすごくおいしかったんですけど、どこのものだったか全然覚えていなくて。それから、いろんなお店のいちご大福を食べたんですけど、まだ出会っていません(笑)。

初めての映画の現場で食べた思い出深いものなので、今年こそは見つけたいなと思っています。

――春になると聴きたくなる曲や春を感じる曲はありますか?

松たか子さんの「明日、春が来たら」が好きです。松さんは尊敬している女優さんの一人。どの作品を見ても、これは松さんにしかできない役だなと思います。(ザテレビジョン・取材・文=月山武桜)

最終更新:3/21(木) 8:00
ザテレビジョン

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