ここから本文です

コネクテッドカーは、新しい広告ビジネスを切り開くか:高級車ベントレーの取り組み

3/22(金) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

インターネットに常時接続し、さまざまな機能を搭載する「コネクテッドカー」。その規模は自動車メーカー、ベントレー(Bentley)にとっては無視できないほど大きくなったようだ。コネクテッドカーのための複数の異なるシステム群を実験的に試している。

コネクテッドカーから得られるデータは会社にとって金脈となる可能性がある。デジタル・IoT・スマートモビリティ部門ディレクターであるハミッド・クレーシ氏によると、得られたデータをいかに『倫理的に』マネタイズするか、が英国クルー地区の本社における継続した議論となっているという。ストリーミング・5G・ジオロケーション・車内におけるeコマースといったビジネスチャンスが、すべて検討されている。ベントレーはこの分野において、大きな役割を担いたいと考えているようだ。

「自動車をメディアプラットフォーム化する、というアイデアは社内で話されている。しかし、まだ初期段階にすぎない。特に自動運転車という文脈において、データポイントが増え、それをどう分析するか、といった点が容易になれば、コネクテッドカーはメディア的な存在となる可能性を持っている」と、クレーシ氏は言う。

1時間で映画10本分

高級車メーカーであるベントレー車は、広告主からするとスケール目的のプラットフォームとはならないだろう。彼らが1年に製造する自動車の数は1万台だ。一方でFacebookは、昨年の四半期ひとつだけでも2200万人の新規デイリーユーザーを獲得している。それでも、ベントレーが大きな力を持つ可能性はある。マッキンジー(McKinsey)によると、コネクテッドカーは毎時間25GBのデータを生み出す。これはHD画質の映画が毎時間10本以上も生み出されるのと同じ量だ。高級志向の消費者に関するデータという点では、メディア分野のどんな競合他社が持つデータも圧倒する自社データとなる。

もちろん、それだけのデータを抱えるということは責任も生まれる。データプライバシーに関する懸念が高まっているなか、どのようなデータを収集しマネタイズするか、ベントレーは慎重になっている。クレーシ氏によると、たとえば個人情報ではなく、自動車のGPSデータ、行動データから推測される統計データをもとに広告ビジネスを行うといった具合だ。

これらのデータがマーケターにとっていかに価値があるか、ベントレーはすでに確認しているという。

自動車内における支払いに独占的な契約を持つVisa、そしてAppleといったブランドとのビジネス関係をすでにベントレーは結びつけている。燃料、情報・エンターテイメント、メンテナンス、リテールといった分野におけるビジネスモデルを開拓するデジタルカー技術を売り込んでいるのだ。パートナーシップのうちいくつかは、ベントレー・ネットワークアプリ(Network App)に組み込まれているという。これはドライバー間のコミュニティとして機能するものだ。2018年10月、ベントレーは通信会社ビアサット(Viasat)とも契約し、アプリを搭載しているドライバーは、車内で高速Wi-Fiにアクセスできるようにした。

1/2ページ

最終更新:3/22(金) 8:10
DIGIDAY[日本版]

記事提供社からのご案内(外部サイト)

DIGIDAY[日本版]

株式会社メディアジーン

デジタルマーケティング戦略情報に特化した
USブログメディア「DIGIDAY」の日本版。
国内外の最新情報を独自視点でお届けします。

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事