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【MLB】イチローの引き際を“先駆者”が称賛 ニグロリーグ博物館が「Hall of game」選出へ

3/22(金) 12:04配信

THE ANSWER

ニグロリーグ野球博物館の館長「パーフェクトな幕引きだった」

 米ミズーリ州カンザスシティーにあるニグロリーグ野球博物館がイチローの引き際を称賛した。ボブ・ケンドリック館長は21日に行われたマリナーズ―アスレチックス戦をテレビ観戦し、「満員の日本のファンの前で自分の意思で引退した。彼のプレーを観るのは楽しみだったから、当然寂しさもある。でも、パーフェクトな幕引きだったのではないかと思う。おめでとう、と言いたい」と祝福した。

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 ニグロリーグ野球博物館は人種差別が激しかった時代に黒人選手らを中心に競ったニグロリーグの歴史を紹介している。同博物館ではエキサイティングなプレースタイルでファンを魅了し、野球の発展に貢献した選手が選ばれる「Hall of game」に、イチローを選出する考えがあるという。

 米野球殿堂とは別に、2014年から始まったこのアワードは毎年4人ずつ選ばれ、これまでに大リーグ歴代最多の1406盗塁をマークしたリッキー・ヘンダーソンや華麗な遊撃守備で「オズの魔法使い」の異名を持ったオジー・スミス、ジョー・モーガン、ルー・ブロックら往年の名選手を選出。現役を退いた選手を対象に、毎年6月に行われる表彰セレモニーに参加することが受賞の条件となっている。

 ボブ・ケンドリック館長は「イチローのプレースタイルはニグロリーグの選手たちととても似ている。スタイリッシュでスピード感に溢れ、走攻守全てでファンを魅了した。かつてニグロリーグは黒人だけでなく、アジア人やドミニカ人など多くの人種がプレーしていた」と説明。同博物館では1927年にはニグロリーグ選抜が日本に遠征し、試合をした記録も残っているそうで、日本と縁があったことも紹介している。

結びつきの強かった両者、過去にはイチローからの寄付も

 イチローはこれまで何度か博物館を訪れたことがあり、結びつきは強い。両者をつないだのは、ニグロリーグで活躍し、後のメジャー球団のスカウトも務めた故バック・オニール氏だった。「2006年だったと思うが、バック・オニールが亡くなった直後、イチローの関係者から敬意を表したいと連絡を受けた。突然のことで驚いた。バックはイチローのプレーが大好きだったし、イチローも信頼を寄せていたようだ。お互いを深く理解し合っているように感じた」と振り返る。

 ニグロリーグ野球博物館の設立・運営に尽力を注いだオニール氏を偲び、このときイチローは寄付をしたという。「日本から来た当時若かった彼はニグロリーグが米国の野球にどれだけ大きな意味を持っていたのかを理解してくれていた。それはとても重要な意味を持つことだった」と感謝の言葉を述べた。

 日米ファンを魅了した安打製造機とニグロリーグは、時空を超えてベースボールへの深い敬意で繋がった。通常は引退後2年ほど空けてからオファーを出すのが通例のようだが、「イチローは例外だ。もし『Hall of game』の選出を受けて入れてもらえるなら今年にでも表彰のセレモニーを行いたいと思っている」。今度は自分たちが敬意を示す番だと、ケンドリック館長は強く感じている。

岡田 弘太郎

最終更新:3/22(金) 12:18
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