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地域を味わう〈ザ・レール・キッチン・チクゴ〉が福岡で運行開始!

3/23(土) 12:00配信

Casa BRUTUS.com

こうしたデザインもさることながら、驚くのは中央の2号車に「窯」を中心とした大型キッチンを設けたこと。列車に窯を設置した例は他になく、西鉄の強い挑戦心が感じられる。2時間半に及ぶ旅のなか、車内ではアミューズ、前菜、メインディッシュ、プティフルと食前食後のドリンクコースからなるコースを提供する。もちろん、ここでもふんだんに使われるのが沿線の食材だ。メインディッシュは窯料理で人気を集める〈エンボカ〉のシェフ、今井正が監修したピザ。またアミューズと前菜を監修するのは福岡在住の料理家、渡辺康啓だ。季節ごとの旬な食材を使うため、メニューは春(3~5月)、夏(6~8月)、秋(9~11月)、冬(12月~2月)と変化していくという。

運行開始時の春メニューは、地元のあまおうとトマトを使ったタルティネ、みやま市産のセロリなどを使った野菜のプレート、博多和牛に有明海柳川産のお刺身海苔を載せた一皿などで構成される。メインディッシュのピザは八女市産のたけのこや大木町産のアスパラガスをふんだんに使用し、地元の小麦を使った生地はもちもちとした歯ごたえが特徴的だ。

フードに加えてドリンクも地元産にこだわり、ウェルカムドリンクでは〈あまおうプレミアムスパークリングワイン〉や地元産のフルーツジュースが提供される他、食事中のドリンクには沿線地域の地酒や果実酒、八女茶などを揃える。食後には八女の〈中村園〉で育てられたハーブから好みで選べるブレンドハーブティと、久留米の人気ロースター〈コーヒー カウンティ〉がセレクトしたオリジナルブレンドから。食後のプティフルは車両を模した箱に入って提供される。福岡県南東部のうきは市吉井町で人気を集める〈ミエル(miel)〉のオリジナルの焼き菓子も、もちろん沿線地域の食材によるものだ。

地域密着型の西鉄ゆえ、〈THE RAIL KITCHEN CHIKUGO〉は住宅街を抜け、田畑を抜けて進んでいく。格子状の窓はまるで家のなかにいるように思えるが、ゆっくりと風景が変わっていく様はどこか不思議な感覚を乗客にもたらすことだろう。いくつもの街を抜けつつ、その周辺の市町村からもふんだんに魅力を集めた観光列車。土地の魅力を学びながらのんびりと移動する贅沢な旅は始まったばかりだ。

photo_Taiji Ishida text_Yoshinao Yamada

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最終更新:4/15(月) 11:35
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